先日、これまで足を踏み入れたことのないエリア・Kwai Hingという駅まで。
駅の周りはがっつし倉庫街なんだけど、そっから山の方に15分くらい歩けばインダストリアルビルヂング、即ち工場ビルが所狭しと並んでるエリアがありました。
日本じゃ考えられないんだけど、こんなビルの中にありとあらゆる製品、もはや洗剤からパンからおもちゃなどの会社…とゆうか工場が入ってます。
今回はボスから『コレ作って』と、とあるモノの製作を頼まれて、ネットでチコチコ調べて『この会社良さそう』ってとこに目星つけて、アポイント取って来たんだけど、自分の勝手知る『オフィス・ビル』と雰囲気が違い過ぎて、若干焦りました。
もはや誰もいない…
ホントそんな会社あんのかな…と思ってたら、なんとか一番奥にその会社はなんとか存在していました。
とりあえずその会社のドアを開けて、スタッフさんにAさんとアポの件を伝えると、そのスタッフさんがAさんでした。
『よかった…良い人そうだ…』
と一安心。
因みにAさんは
『あぁ、カブトムシさん初めまして。日本の会社ってメールで聞いてたから、日本人かと思ってました。タイ人?アジア系アメリカ人?』
と、いきなりカマしてきます。
そんなに日本人に見えないのかなぁ…
そんなに黒いか?
そんなこんなでAさんとみっちしサンプルを作る為に2時間ミーティング。
あぁ…英語がもっと喋れたら楽なのになぁ…
Aさん、メタくそいい人で僕がボスのお使いで来てる立場や僕がそもそもあまり仕事ができるタイプの人種じゃないこともすぐに察してくれて、
『そしたら色々な仕様で何種類かサンプル作ってあなたのボスに選んでもらいましょう!』
って…
ううぅ…なんて話のわかる良い人なんだ…
僕はこうやって、日本のみならず異国の地でも仕事の出来る人達に助けられながら、毎日なんとか生きています。
PS
因みに駅からAさんの会社に行く道すがら、iPhoneで音楽をランダムに聴きながら歩いてたんだけど、不意にフェイウォンの『夢中人』が流れてきて、なんかジーンときちゃった。
ウォン・カーワイ監督の映画『恋する惑星』のオープニング曲。
僕はこの映画とこの曲に憧れて、初めて香港に足を踏み入れたんだね。
香港は恋する惑星みたいにスタイリッシュでオシャレなイメージだったけど、住んでみて思うのは、街は人間臭さにあふれてて、1本路地裏に入ると生ゴミの臭さにあふれてて、住んでる人はこの気温と湿気で汗臭くて…
恋する惑星みたいな香港では全然ないんだけど、そんな香港も最近、日曜日の夜寝る前くらいかなぁ、まっ暗い寝室のベッドの上でフと思ったんだよね、『好きになってきてるかもな』って。



