先日、渋谷で友人と立ち飲み屋ことスタンディング・バーで待ち合わせをすることにした。

先に着いた僕はカッコつけて白ワインを注文して、友人を待つことに。

すると20代後半の部と思われる女性が一人ツカツカと近づいてきて、話しかけてきた。

『すいません、私、妻夫木聡がすごい好きなんですけど、お兄さん、めっちゃタイプです!一緒に飲んでいいですか?』

いろいろと言いたい、いや、もはや伝えたい。

まず、日本語が変だ。

『喉が渇いたから、水が飲みたい』

↑ 日本語として素晴らしく自然だ。

『妻夫木聡が好きだから、僕のことがタイプ』

↑ 日本語として、非常にムリがある。

現実世界で僕を知っている人は分かると思うが、僕は妻夫木聡さんと似てるどころか、一番遠い存在とさえ言えるだろう。

この広い銀河の一番右端にある星が僕なら、妻夫木聡さんは一番左端にある星だ。

僕が僕なら、妻夫木聡さんは従兄弟の小学三年生の時の副担任の先生くらい遠い。

もはや赤の他人だ。

『白い他人』として売り出したいくらい他人だ。

次に、申し訳ない…とさえ思えないくらい、その女性は全く僕のタイプではなかった。

語弊のないように書くと、その女性はブスでもブサイクでもない。

因みに大変多くの人に誤解されているけれど、僕はモデルのようなスタイルで綺麗な顔立ちの女性がタイプだと思われているけど…確かにそうかもしれない。。。

ただ、僕は僕が好きな人がタイプであって、僕は僕が好きでない人はタイプではない。

分かりやすくいうと、著名な書道家が書いた『わ』という字より、僕は字がへったくそな人が書いた『み』という字が好きだ。

何故なら僕は『わ』より『み』がタイプだからだ。

それに加えて『また25,000円のリゾート券を売りつけられるんじゃないか?』と思ってしまった。

もはやトラウマにさえなりそうだ、リゾート券。

もはや書いてて思い出して、憂鬱にさえなってきた。

要するに、僕は『すいません、人と待ち合わせしてるんで、また今度…』と、白ワインを無理矢理一気に飲み込んで、そそくさと立ち飲み屋を後にして、友人に待ち合わせ場所の変更をお願いした。

店を出たあと、一応、念の為にiPhoneで『妻夫木聡』と、画像検索をしてみた。

ちょっと似てるかも…と思った。


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