『ありがとう』を『サンキュー』のように言える人。
僕は人生で一人だけ出会ったことがあります。
その人は少し年上の女性だったんだけれども、家が近かったこともあってか、よく一緒に食事をすることがありました。
一緒にお好み焼きを食べに行った時でした。
店員さんに僕がマヨネーズを頼んで持ってきてもらった時に、僕が『ありがとうございます』と言おうとした瞬間に、彼女が先にサラッと『ありがとう』と言いました。
ご飯屋さんなどでは『ありがとうございます』派な僕は、お店で店員さんにあからさまな上から目線で話す人があまりどころか全く好きではありません。
それはお店だけに関わらず、たまにタクシーの運転手さんに『あなたは何様ですか?』といいたくなるような口調で話す俺様も然りです。
なんで、彼女が最初に『ありがとう』と言った時に凄く違和感みたいなものを感じました。
ただ、その後も店員さんが何か運んで来る度に彼女は『ありがとう』と言うんだけど、途中からそれが全く嫌味でも上から目線にも聞こえず、彼女はカジュアルに伝えているんだと気付いた時に、かなりの衝撃を覚えました。
その後、度々他のお店に行った時にも、店員さんが年上だろうが年下だろうが彼女は『ありがとう』と伝えていて、毎回店員さんも悪い気はしないだろうな、と思える『ありがとう』でした。
それは冒頭にも書いたように、まさしく『ありがとう』を『サンキュー』と言うようなサラッとした感じで凄くカッコいいと書くとミーハーな表現だけど、なんと言うか、正直敵わないな…と思いました。
これはホントに難しい。
もちろん居酒屋とか飲み屋さんとかで明らかにすっごい若い人やおじいちゃん・おばあちゃんやママに親しみを込めて『ありがとうね~』って言うことはあっても、基本は『ありがとうございます』だ。
別に『ありがとうございます』が悪いとかは全く思わないし、もはやそれでいいと思う。
ただね、たまにさ、ホントたまにこういう突然変異みたいな人がいるんだよね。
『ありがとう』の伝え方一つ、たったそれだけで『この人には敵わないな…』って、心底思わされるんだからさ…