私は見守る側と、
自分が実際病に見舞われた…という両側を経験した。
どちらかと言うと…見守る方が辛い気がする。
現状の私もそこそこ辛くて…現代風にわかりやすく言えば、毎日エグイ。
常にエグイ。
パット見本当にそうは見えないらしいけど、
間違いなくエグイ。
でも、父や子供達や愛犬ちゃんがこんな状態になるなら、辛くても自分の身に起こっている方が楽…そんな気がする。
父がALSと診断名がつくまでも辛かった…。
父が1番辛かったに違いないけど、
私は私でパソコンで症状を検索しつくして、でもいきつく先はALSで…。
何をどうしてもどうにもならないし、
父の気持ちを考えると暗闇に突き落とされて光が見えないみたいな感覚に陥った。
徐々に筋力を失っていく父を見ているのも辛かったし、いつか来る呼吸器装着か否かを判断する時を迎えることにも怯えた。
見守る私が辛かったのだから、父はどれだけ辛かった事だろう。
父親であり夫という立場上、弱さを素直に見せられなかっただろうし、
妻は依存的な人間だし、子供も居るし…などなどで、尚更辛かったのではと思う。
うーん、やっぱり見守る側の方が辛いかも。
自分の時はというと、私はどこか他人事だったような、リアルに感じなかったというか…。
脳腫瘍と診断されても、予後とか全然わからなかったし、今みたいな事になるなんて、本当に微塵も思っていなかった。
当時の担当医も何だか微妙だったし…
こうなるなんて全く説明されなかったし、こうなる可能性の事も何も説明されなかった。
当時の担当医に何か意図があったのかなかったのか、
本当にわからなかったのか何なのか、さーっぱりわからないけど、
おかげでえらい目にあった。
とにかく術後は当分メンタルズタズタだった。
聞かれなかったから説明しなかった…は、医師は使えないよねぇ…。
政治家はそんなような事を平気で言って逃げて罪にもならないけど。
そうは言われなかったけど、
医師はあらゆる可能性を説明しつくして欲しいと思う。良いことも良くない事も。
だから私は本当に前に近い状態に戻れると思っていたし、こうなるとは想像すら出来ていなかった。
入院前に求人応募していた位だったし。
「早くて10日で退院できる、
社会復帰出来る。」と聞いたら、
平衡機能障害になって年中無休でめまいがして、
身体のコントロールが上手く出来ず、
顔面神経麻痺で歪んだ顔になって、
物が二重に見えて、
片側に軽い麻痺があって、
まともに歩けなくなって杖を使わないと外出出来なくなって、
車の運転も出来なくて、
外に働きに行く事も出来なくて…
なんて事になると思えないんじゃないかと思う。
それを伝えられていたらどうだったのかはわからないし、
術後のメンタルは正直…何がどうだったのか私にもよくわからないけど、
気持ち悪いくらいにメソメソしていたし、自分とは思えない位…。
それでも、
やっぱり見守る方が辛いな…。
と思う。
父が味わった世界はエグイなんてもんじゃなかったのだし。
愛犬ちゃんの闘病を見守るのも辛かった…。
そんな風に思う私は自分勝手なのかも…なんて思ったりもして