①アセンダント蟹座、支配星月は12ハウスはあります。(ピンクのマーカー)
12ハウスに入ったものは、「曖昧になる。見えなくなる。消える」。
アセンダントは国民、国としてのアイデンティティです。
アセンダント支配星月が12ハウスに入ったということは、国としてのアイデンティティが、「曖昧になった」と読めます。
応仁の乱以降、武家をまとめる足利幕府の権威が落ち、戦国時代に突入していくこととなりました。
下克上の時代においては、誰がいちばんの権力を持っているのか、「曖昧」です。
また、蟹座は安心、安全の感覚を司りますから、国民にとって、安全の感覚が失われる、とも読めます。
月はドラゴン軸とタイトな90度です。
この変化は宿命的なものだったということでしょう。
②3ハウス冥王星が9ハウス水星と180度。
(赤マーカー)
応仁の乱は、足利家の後継問題に、細川家・山名家という大名がそれぞれ味方をしたことから、起こったと言われています。
この水星ですが、次期将軍とみなされていた、足利義視(義政の弟)または、義政の息子義尚のどちらかだと推測できます。
強いて言えば、水星は3ハウス乙女座のルーラーでもあるし、3ハウスは兄弟、という意味もあるので、義政の弟だった義視である可能性が高いでしょうか。
魚座の水星も、状態は良くないです。(デトリメントとフォール)
しかも、2度前に冥王星から打撃を受けています。
2度前ということから考えると、1465年に義政の息子が生まれています。
冥王星は5ハウス(子供)の支配星でもありますね。
そうなると冥王星は、義政の子供義尚になりますね。
赤ちゃんだけど、義視の立場に大打撃を与える力を持ってますから。
③MCに牡羊座太陽と土星が合し、天秤座天王星が180度。(ブルーのマーカー)
MCはその社会のトップです。
この時代の政権を把握している人々、政府を表しています。
ここに土星が合しています。
牡羊座の土星は、フォールで、この政権の状態の悪さを示しています。
土星は固定化された従来のルール、年長者。
土星に象徴された足利幕府は、出来てからこの時すでに100年以上経っていて、幕府のシステムが時代にそぐわないものになりつつあった、ということでしょう。
この土星は4ハウス天王星と180度で衝突しています。
天王星は変革、革命。
4ハウス、下層の人々による革命により、古い体制に基づいた足利政権(土星)は壊されていった、と読めます。
実際、応仁の乱以降、『下克上』の時代が始まります。
身分が下の者がそれまでの上位者を排して上に立つ時代が始まりました。
武士同士ではなく、農民や商人なども、活躍し始めるきっかけとなりました。
農民達が大名を土地から追い出し、八年間、農民達による自治をした山城国一揆(1485年)や、
一向宗門徒が中心となった加賀一向一揆(1488年〜)などは、
4ハウス(大地で国を支える農民や一般大衆)からの革命と言えるのではないでしょうか。
④7ハウス山羊座火星
戦の場合、必ず火星は読みます。
この7ハウス山羊座火星、山羊座にありエグザルテーションでかなり強いです。
そして、7ハウスという、「社会、表に出始める」場所に火星があるということは、
戦いが、実際に目に見える場所で起きはじめた。
そう解釈ができると思われます。
以上、応仁の乱が起こった年の春分図を読んでみました。
読む前は、母が子を思う執着とか、そういうのが出てるのかな?
なんて軽く考えていましたが、全く違いました
読み終わってみれば、この1647年春分図、どちらかというと、『下剋上な時代がやってくるという予告』のように感じます。
1647年のことだけじゃなくて、未来のことまで予言してるかのような。
春分図過去問、ますます面白い
ここまで読んでくださってありがとうございました
横山蓮花