『ふるさとの海』　　中島久枝

日本橋牡丹堂菓子ばなし第１１弾。

藪入りの休み、小萩は結婚して初めて伊佐と鎌倉へ里帰り。

大仏見物で寄った茶店で伊佐が梅の形の干菓子に目を留める。

その華やかで品のいい紅花色は、店を乗っ取られて江戸から姿を消した伊勢松坂の松兵衛が作った菓子だった。

松兵衛との再会から紅花色を伝授され色づくりに励む伊佐。

小萩も小萩庵に来た人たちの希望に沿ったお菓子作りに精を出す。

依頼人の記憶を頼りに考える「松風」。

姑の思い出の「金柑餅」。

娘から母に贈る祝い菓子。

周りの人たちの協力もあり、いい仕事をする小萩。

和菓子を盛り立てていこうと考えたアイデアを独り占めしない幹太は立派でした。

牡丹堂は本当に心から応援したくなるいい和菓子店です。

この本をお供に鳥取へ。

欲張って４冊も持って行ったけど、この本を読み終えたのが帰る日の２日前。

２冊あれば十分でした

でも念のためといつも多めに持参しちゃいます。