『駅の名は夜明 軌道春秋Ⅱ』  高田 郁

 

シリーズ第2弾。

 

鉄道を舞台に困難や悲しみに直面する人たちの再生が描かれた短編集です。

 

老若男女、それぞれが抱える悩み。

 

いろんな気持ちで鉄道に接する人たち。

 

前半の6つの話はリンクする部分も。

 

長年連れ添った愛妻を連れて死に場所を求めて旅に出た「駅の名は夜明」、亡き幼い娘と行くはずだったウィーンを旅した「トラムに乗って」、転校した学校への初登校の日を描いた「途中下車」、電車に乗り合わせた人たちの連携プレーが見事だった「ミニシアター」、作家と読者を描いた「約束」、余命いくばくもない病気の父と10年ぶりに再会した「背中を押すひと」など、心に残る作品ばかりでした。

 

偶然の出会いに救われ、希望を見出した人たち。

 

側にいてくれるだけで、救われることも・・・。

 

あとがきにもグッと来るものがありました。