『傷痕』 矢口 敦子
裁判員制度勉強会で知り合った桜井香子に一目ぼれして以来、一色知也の人生は次第に暗がりへと呑み込まれていく。
実は知也は養子で、実父は20年前の一家惨殺事件で死刑になっていた。
刑期を終えて目の前に現れたその共犯者により自分の出生の秘密を知り、さらに香子の出生にもその事件が関わってることがわかってくる。
まさに偶然が偶然を呼んで新たな事件まで起こってしまう。
終盤は真相解明が二転三転して集中して読まないと???ってなりそうでした。
死刑制度について論じたりちょっと重い部分もあったけど、知也が育てた家族の素晴らしさに心が温かくなりました。