『星々の舟』 村山 由佳
禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷跡を抱えて・・・・。
それぞれを主人公として描かれてた短編連作集になっています。
ちょっと複雑な家庭ではあるけれど、それぞれ別々に暮らしながらも見えない絆で強く結ばれた家族。
最後に登場した父親の編では戦争に行った時の大陸での回顧があり、先日観た「李香蘭」が頭を過ぎりました。
今日9月18日は満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起こった日。
劇中でもその日の様子が描かれてます。
戦争を経験した人がどんどん少なくなり、歴史の授業では習わなかった生の声を聞く機会が失われつつあります。
本や舞台を通して当時を知り、後世へ語り継がれていくことを願います。