ランピー・シアター

            『九月が永遠に続けば』     沼田まほかる

高校生の一人息子の失踪に始まり、愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。

息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた雄一郎とその後妻の忌まわしい過去。

複雑に絡み合った人間関係による普通では考えられない歪んだ愛と執着。

最初は普通のサスペンスかな?と思いながら読んでいたけど、あまりにグロテスクな描写や人間像に唖然としながらも息子の行方が気になり最後まで読んでしまいました。

思い描いていた結末というか流れとは全く違ってました。

挫折することなく最後まで読んだけど、他の作品の読後感とはかなり違う部分が・・・・。

ちょっと重いというか、引きずるというか・・・・。

共感できる部分が殆どなく、登場人物の殆どの人が私から見たら普通じゃなくて気持ちがわからない。

息子の行方がわからなくなった母の気持ちだけはわかるけど・・・・・。

彼女の他の作品を読むのはちょっとためらってしまうかもあせる