ランピー・シアター

            「女流阿房列車」     酒井順子

鉄道好きな私にはとても面白く、一気に読んでしまいました。

これは作家の酒井順子さんが出版社のT氏のプランに沿って旅をした時の様子が面白可笑しく書かれてます。

最初の東京の地下鉄全線に1日で乗る「メトロな女」では地下鉄の路線図を思い浮かべながら一緒に移動していた気分に。

最初のページに乗り継ぎ路線図まで書かれてるのでそれとも照らし合わせながら読んでいったけど、これがすごくハード。

所要時間は16時間22分。

ゆっくり食事をする時間もなく、駅のホームでパンをかじるのがやっと。

時々出版社の人が駅のホームで待ってて差し入れにひたすら地下鉄乗ってた酒井さん出版社のK嬢は救われてました。

馴染みのある場所が多くてより楽しめました。

他にも「鈍行列車の女」では一日でどこまで行けるかに挑戦。

夜12時過ぎに横浜を出て何本も列車を乗り継いでその日の12時前に熊本の八代に到達。

東京から京都まで53乗り継いで行った「東海道53乗りつぎ・膝栗毛の女」も面白かった。

東京から博多まで10時間半かけてこだま号のみで行った「こだま号の女」も印象深かったな~。

四国では旧国名が入った駅に降り立つ「四国巡礼お線路さんの旅・旧国名駅の女」に挑戦。

私もK嬢みたいに同行したいな~と思いながら読んでました。

かつて私も高校生の時、3歳下の妹を道連れに鳥取から祖父母のいる金沢まで各駅停車を乗り継いで行ったことがあります。

夜12時前に京都行きの鈍行に乗り、朝5時頃京都に着きたぶん米原まで行って北陸線に乗り換えて何度か乗り換えもしてお昼前に金沢に着いたんじゃないかな~。

いきなり鳥取出発が踏み切り事故の影響で遅れてしまいどうなることかと思ったけど定刻に京都に着いてホッとしたことだけ覚えてます。

京都から先の事は殆ど覚えてない・・・。

ちゃんと記録しておけばよかったな~。

今でも列車に乗るのは大好きなので鳥取だけじゃなく九州への帰省も新幹線利用。

いつか北海道にも列車で行ってみたいな。

いろんな風景から数々の駅弁に地元ならではの美味しい食べ物も登場して、1日で日本中を旅した気分になれた1冊でした。