ろりえ
「三鷹の化け物」
脚本・演出:奥山雄太
2011年10月9日
三鷹芸術市民センター 
星のホール にて


相方がブレイクし、コンビ解散を言い渡された芸人の雄二郎
全力で号泣していると同じように泣いている女がいた。
コイコと名乗るその女はその場で「突然ですが、好きです!」と雄二郎に告白した。
が、彼女は謎のSPに連れ去られてしまう…。
そして、雄二郎とコイコの恋愛がはじまる。

ろりえ、というより奥山雄太が変革期なんだなあという印象でした。

今までのろりえは、
本谷有希子の「面倒臭いあたし大好き!」へのアンサーとも言うべき
「面倒臭い彼女が大好きな俺が好き!」という、作風だったと思う。
しかし今回面倒臭い女も、それを受け入れる男も出てこなかった。
ダメダメな相手を受容するところは変わらないが、相手がダメなことも、今まで見て見ぬふりをしていたそれが世間的にどう映るかも分かった上で相手を好きになる、という風に変わったという印象。


冒頭の喫茶店でのコンビ解消の流れが、
明らかに
ろりえの「代表作」とされてしまっている
アイスコーヒーの自虐で
もうあれを代表作とは言わせません、というこの作品への意気込みと覚悟が見えた気がした。

…しかし、2幕の仕掛けは凄いと思ったが
ああいうの辞めたら年2回ペースで公演できるんじゃないか…?と思ったらだめなのだろうか。