101 | よう!

101

子供の頃、海で遊ぶとき使っていた浮き輪が101だった。実写のではなくアニメの方の。赤い地にワンコがいっぱい描かれていてお気に入りだったのだ。と、いかんしょっぱなから脱線してしまった。

正確には昨日なのだが、祖父の101歳の誕生日。
会場の都合でお祝いの食事会をしてきた。子、孫は全員出席、一部その配偶者も。とはいえ総勢11名。

一番若い従弟が婚約者も連れてきた。めでたい席だし、親族一同集ることもあまりないので、ということで顔合わせもかねてしまったのだ。

普通101歳のじいさんなんていったら流動食で車椅子生活、なんて連想してしまうが、祖父は総入れ歯ながらもしっかりと皆と同じ物を食べ、杖をつきつつも自力で歩く。目や耳は遠くなってしまったが、耳元で大きな声で話しかければ普通に会話できる。

さて困ったのが誕生日のプレゼントだ。祖父は金持ちなので欲しいものは自分で手に入れてしまっている。孫は考え、冬の散歩で温かいようにおしゃれな毛糸の帽子でも贈ろうと。されどさような調子のよい物は地元では売っていない。苦肉の策としてカシミアのマフラーを選んだ。従妹は温かい靴下、弟は甘党な祖父のためにお饅頭、とみなそれなりに苦労したようだ。

「またやりたいねぇ」

と祖父。もちろんですとも、来年も再来年もずっと続けましょう。
99歳は白寿、百から一引いて白、ってのが最高齢かと思っていたのだが、その上はあった。
茶寿(さじゅ)というそうだ。クサカンムリが廿(20)、その下が八十八で足して108なんだそうで。
おじいちゃん、どうか世界最高齢をめざしてください。