1987.07 楽しい旅の貴重な一日が「無言列車」により奪いとられてしまい、ああかなしや。と嘆く暇もなく、列車は小さな小さな駅に到着した。その名も「レイクルーズ」駅、多分無人駅っぽい、でも駅の木造の建物は今から思うとログハウス、本来なら通過するだけだから一見の価値あり、今はレストランになってるそうな。
わたし達のツアー以外の旅客も下車し、駅前にはお迎えのバスが待っていた、ただしわたしたちのバスはまだこない。ここでツアー客一名がキレて、他のツアーを迎えに来た現地ガイドに怒り出す。事情を理解している現地日本人ツアーガイドはうまくいなし、わたし達のアテンド側へ再度連絡することを約束して去っていった。
時は既に夕方4時頃、でも一日が長くて真昼のように明るい、駅の周囲は何もないんだけど、ぶらぶらして時間をつぶす、やっときた迎えのバスに乗り込んで、今夜の宿泊場所の「フェアモント・シャトーレイクルイーズ」に向かう。
到着したレイクルイーズは、ビクトリアマウンテンと氷河をバックに鮮やかなエメラルドグリーンの湖面が美しく、まるで絵はがきのような景色。湖畔に立つシャトーレイクルイーズはこれまた素敵なホテル、こんなお城のような所に泊まるのねと胸が弾む、それまでの疲れは一気に吹き飛んだ。
部屋はやや狭いもののビクトリア風のクラシカルな内装で落ち着く、さっそく部屋に荷物を置き、湖を見に散策開始。夕食までの間湖畔を見てまわる。夕焼けが山肌に反射して金色に暗く光るのがとても印象的、すでに9時前なのにまだ外は明るい。
その夜のディナーは1階のメインレストランで食べる、ここは1枚ガラスで湖を望む素晴らしいお店、最高のロケーション、雰囲気もよくきちんとした服装は必要、美味しい食事も終わる頃、生バンドの演奏も始まり、外国人ディナー客は食後にホールでダンスを楽しんでいる。お年寄りのカップルが仲むつまじくダンスを踊る姿を見て外国に来た~と改めて思う。当時の日本じゃこんな光景はとても珍しくおしゃれだったから。まるで夢の世界。
夜もとっぷり暮れ、それぞれ部屋に引き上げる、日本から同行の添乗員の部屋はバスルームもナイ部屋でお気の毒、ツアー客の一人がバスルームを使わせていた、数日間を過ごしアクシデントも共有すると結構仲良くなっちゃうもので、全部で12人ほどのこじんまりしたツアーもいいもの。
この日の予定は本来はジャスパー付近周遊だったのに返す返すも残念。仕方がない、すっぱり忘れて翌日の旅を楽しむのがベター、予定は午前中出発で、アサバスカ大氷原を訪れる、ここが今回の旅のハイライト。一体氷河ってどんな風になっているのだろうか、湖を望む山にも氷河が見える、あんな所へいくんだ~と又胸が弾む。この日はバスにつかりゆっくり休むことにした。 つづく