学科試験はレポートとして事前に提出することになっているので、以前のように

暗記しなくてもいいからとても楽ちん。とは言っても知識はあるに越したことはない

ので、一応勉強しておくとしよう。

1「残心(残身)は射の総決算である」とはどのようなことか説明しなさい。

    弓道教本第一巻121頁参照
     離れによって射は完成されたのではない。なお残されたものがある。精神
    でいえば「残心」、形でいえば「残身」である。「残心(残身)」は「離
    れ」の結果の連続であるから、「離れ」の姿勢をくずさず、気合いのこもっ
    たまま体は天地左右に伸張し、眼は矢所の着点に注いでいなければならな
    い。
    「残心(残身)」は射の総決算である。体形厳然として、縦横十文字の規矩
    を堅持していなければならない。一貫した射が立派に完成されたときは、
    「残心(残身)」も自然立派であり、弓倒しも生きてくる。「残心(残
    身)」の良し悪しによって射全体の判別ができるし、射手の品位格調も反映
    する。
    「残心(残身)」ののち、弓を呼吸に合わせて倒し(弓倒しという)物見を
    静かにもどし、足をとじる。これらの動作は、すべて「残心(残身)」にふ
    くまれるものであるという気持ちで行うことが肝要である。射の巧拙によっ
    て不自然な弓倒し、つくろった弓倒しをしてはならない。

 

 残心(残身)は、二段受審時に『射法八節を列記し、「残心(残身)」が大切なこ

とについて述べなさい』と四段審査時に『「残心(残身)」について説明しなさい。』

と今回とで3回出題されている。四段の時と同じ回答でいいのかなあ。教本に書

かれていない持論みたいなものを書くのは好ましくないみたいだし。ちなみに二段

の回答は「射法八節図解」に記載されていることを書けばいいらしい。

 

2「肌ぬぎ」又は「襷さばき」の注意点について説明しなさい。

    弓道教本第一巻90頁参照
     肌をぬぐ場合は、肌をいれるときの用意がなければならない。また肌をぬ
    いだり、いれたりすることにのみ心をとらわれて、体の構えがくずれたり、
    脊柱を不自然にまげたり右肘が下がったりしてはならない。動作中目づかい
    注意し「胴造り」をくずさず、呼吸に合わせて行うことが肝要である。
     弓は常に体の中央にあるように注意する。

3「詰合い・伸合い」について説明しなさい。

    弓道教本第一巻115頁参照
    「会」において重要なことは「詰合い」と「伸合い」である。
    「会」において縦横十文字の規矩を堅持し、五重十文字が構成され、天地左
    右に伸び合うためには要所要所の詰合いが十分でなければならない。したが
    って詰合い・伸合いが良射を生む絶対条件である。
     縦横十文字の規矩が構成されるにはその内容として各所の詰合いが総合し
    て働かなければならない。縦線の構成では、「三重十文字」が基本条件とさ
    れている。横線の構成では、両肩を基点として両肘の働き、左右両腕の張合
    い、すなわち、両腕を貫通している中筋をもって左右均等に張合うことが肝
    要である。左手(押手)のいわゆる角見(拇指根)と右肘の張合い、同時に
    胸の中筋より左右に分かれるように(胸を開くように)する。昔から、これ
    を「詰合い」と称し、「五部の詰」あるいは「四部の離れ」といわれてい
    る。
     伸合い(延合いとも書く)は、絶対不可欠の条件である。伸合いのない射
    は、結局手先で離すことになる。伸合いは、矢束を引き伸ばすことではなく
    気力の充実である。縦横十文字を軸として心を安定させ(平常心)、気力の
    充実によって気合の発動をうながし、あたかも風船が破裂するように離れな
    ければならない。これが伸合いである。なかには、彀という一項を設け、指
    導する人もある。彀とは、「離れ」の直前の状態をいうもので、弓と矢の分
    離せんとする決定的瞬間である。このときは、力は天地左右に流れ、技は十
    分に働いていることはもちろんであるが、単に技によってのみ離すのではな
    く、気力の働きによって技を生かすことが大切である。すなわち、「気は技
    に優先する」ことを銘記しなければならない。

 

 四段の時にも『「詰合い・伸合い」について説明しなさい。』が問題になっている。

 

4「引く矢束引かぬ矢束にただ矢束」について説明しなさい。

   弓道教本第一巻119頁参照
    昔の教歌に「引く矢束引かぬ矢束にただ矢束、放つ放れに放さるるかな」と
   いうのがある。
    引く矢束とは手先の技だけで押し引きして放つのであり、引かぬ矢束とは心
   の安定、気力の充実によって気熟し、自満の末に発することをいう。ただ矢束
   とは矢束は引き込むが、ただ保持しているだけの状態にあることをいう。
    以上のうち「引かぬ矢束」を修練しなければならない。
    早気やもたれにならないためにも、引かぬ矢束を体得し、伸合いに徹するこ
   とが肝要である。

5「弓・矢を持った場合の坐礼」について説明しなさい。

   弓道教本第一巻82頁参照
    坐った姿勢で礼をする場合は、弓を持った方の手は動かさず、背すじを正し
   く伸ばし、上体を屈しながら矢を持った方の手のみ腿の脇におろし(指建
   礼)、腿の右脇より前方に運び、膝頭の前または脇のあたりにおく(折手
   礼)。体を起こすとき「胴造り」を正しく、手は前述のすじ道を通り元に復す
   る。
    受礼者の身分、対象に応じ上体を屈する角度と矢を持った右手のおく位置が
   異なってくるが、深い礼以外は普通屈体の角度はおよそ45度を基準としてよ
   い。
    礼は呼吸に合わせて行う。すなわち、吸う息で体を屈し、屈したまま息を吐
   き、吸う息で体を起こす。(三息)
    上体を屈する場合も、起こす場合も、腰を軸として運び、背を丸めたり、腰
   を浮かしたり、首が折れて襟首がすいて見えたりしないように注意する。
    上体の運びと手の運びとは同時に行うこと、すなわち、手は上体の運びに応
   じて自然についてゆくようにする。上体と手が別々の運びをしてはならない。
   また、肘を張らないようにする。

6「五胴」について説明しなさい。

   弓道教本第一巻108頁参照
    胴造りは全身の均整を整え、縦は天地に伸び、横は左右に自由に働けるよう
   な、やわらかい且つ隙のない体の構えを作るとともに気息をととのえることが
   肝要である。こうした沈静的な動作は、つぎの活動的な動作へ移る前提であ
   り、「胴造り」は終始行射の根幹となり、射の良否を決定する。外形的には一
   見きわめて単純な動作のように見えるが、内的にはまことに重要なものであ
   る。
    胴造りには、反・屈・懸・退・中の五つの胴造りがあり、これを五胴(五身
   ともいう)という。
     反る胴(上体が後方に反るもの) 屈む胴(上体が前にかがむもの)
     懸る胴(体が的の方に傾くもの) 退く胴(体が右に傾くもの)
     中胴(中正な胴造りで体の重心の最も安定したもの)
   いずれも目的と場合によって使われる練達者の応用動作である。

 

 どの問題も弓道教本1巻に記載されているから、それを丸写しでレポートとすれば

いいんだろうな。B群はちょっと難しいかも。

 

正射目指して日々鍛錬!

 

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