まあるい、まあるい『ちきゅう』ともうすところには、
だいしょうさまざまなおやまがあったとさ
その山の中のひとつの、韓山さんの大将が、今度米山さんの大将と
お約束を果たしたそうじゃ
しかし、そのお約束は米山さんが韓山さんに手ひどい仕打ちをするものであったらしい
けれども、米山さんの大将は韓山の大将をたいそう上手にもてなした
それを見た日山の大将は、それをたいそううらやましがり、
わたしにも、と米山さんの大将にお願いするそうな
数あるお山の中でも、米山さんと日山さんは大層なしんしょうを誇っているが、
昔なんかあったらしく日山さんは米山さんに頭があげられぬとのこと
日山さんの二合目にすむお方はこう申しているそうじゃ
けれど、大将は約束の日時ももう間近なので今更断れなさそうじゃ
米山さんには、中山さんへの手前もあるらしい
お約束は多分果たされることじゃろう
いろんなお山がこの『ちきゅう』ともうすところにはあって、
なかのよいお山もあれば、なかのわるいお山もあるそうじゃ
しかしな、さいごにさるやまさんのたいしょうに、
「やっぱしな」といわれるのがなあ
まあるい、まあるい『ちきゅう』があってこそ、おやまもあるんだと、
ひやまのきゅうごうめにすむなもないおひとがいったとさ