追悼 シャナン・ドハーティ | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 

1990年代のヒット作『ビバリーヒルズ高校&青春白書』と『チャームド ~魔女3姉妹~』、そしてカルト的人気を誇る映画『ヘザース/ベロニカの熱い日』に出演した俳優のシャナン・ドハーティーが亡くなりました。享年53。

 

 

2015年にがんと診断されて以来、約10年間治療を続けていたシャナン・ドハーティーは、現地時間13日に逝去しました。彼女の広報担当者は、『ピープル』誌に次のように声明を発表しました。

 

 「シャナン・ドハーティーの訃報をお伝えすることは、非常に悲しい気持ちでいっぱいです。7月13日、彼女は長年の闘病の末、がんとの戦いに敗れました。献身的な娘、姉妹、おば、そして友人であった彼女は、愛する人々と愛犬のボウイに囲まれていました。家族は、静かに悲しみにくれることができるよう、プライバシーの尊重を求めています」 。

 

シャナンは1971年4月12日、テネシー州メンフィス生まれ。9歳から演技を始め、NBC『ファーザー・マーフィー(マーフィー神父、ガーベイさんが主演)』でデビュー。同作はマイケル・ランドンが製作し、その後ランドンはシャナンを『新・大草原の小さな家』でジェニー・ワイルダー役に起用。シャナンは、ランドン父さんをメンター的存在として称賛したそうです。 

 

その後、89年に映画『ヘザース/ベロニカの熱い日』に出演。高校のクラスメート(ウィノナ・ライダー)をターゲットにする意地悪なトリオの一人、ヘザー・デュークを演じました。

 

 そして、ドラマ『ビバリーヒルズ青春白書』のブレンダ役で大ブレイク。双子の兄ブランドン(ジェイソン・プリーストリー)と両親とともに、ミネソタから裕福なロサンゼルスの郊外に引っ越してきた高校生を演じました。1991年に人気が爆発し、ブレンダとディラン(ルーク・ペリー)の波乱に満ちたロマンスが大きな注目を集めました。

 

 

大ショックです。シャナンが癌と闘っていることは知っていましたが、まさか、こんなに早く追悼記事を書くことになるとは。ほとんどの方が、シャナン・ドハーティといえば、『ビバリーヒルズシリーズ』を思い起こされるでしょうが、私が最初に彼女を見たのは、『新・大草原の小さな家』のジェニー。アルマンゾの姪で、父親を亡くし、ローラやアルマンゾと一緒に暮らすことになるのでした。可愛かったですね。

 

 

 

そして、その次は、『頑固爺さん孫3人』。夫を亡くした母親が、西海岸の義父の家に3人の子供と移り暮らすという話で、シャナンは長女のクリスを演じました。シャナンの役では、このクリスが一番好き。しっかり者で、頭が良くて、宇宙飛行士になりたい、というしっかりした夢を持っているんですよね。ドラマも、凄く良かったです。お母さんが綺麗だし、弟のデヴィッド君を演じたチャド・アレンが可愛くて、凄く人気が出ました。お姉ちゃんより人気があったぐらい。

 

 

 

そして、『ビバリーヒルズ高校白書』に行くんですよね。このドラマは、最初はNHKBSで始まりました。オリンピックが見たくて、早くからBSに入っていた私は、アメリカでの放映直後のビバヒルを見ていました。多くの方は、地上波のNHKで見ていらっしゃると思うので、タイムラグがあると思います。

 

ビバヒルでのブレンダは、ちょっと困ったちゃんでした。好きになった大学生に、自分は18歳だと言って関係を迫り、実は16歳だとわかったとき、相手大学生がキレるんですよね。弁護士志望だった彼は、「俺の人生を台無しにするつもりか!」って言って。なんにもなかったから良かったけれど、もし何かあったら……。ああ、アメリカではそうなんだ、ってこともわかり、これはブレンダが悪いとも思い。そして、それからは、ブレンダはディランと恋仲に……。ところが、ケリーと三角関係になったり、そりゃあもう、ややこしいドラマでした。でも、喧嘩することがあっても、ナットさんの店ピーチピットに行くと、結局みんな集まってきて、仲直り。そして、このドラマ、ブランドンとブレンダのご両親や、ナットさんなどの、彼らを見守る大人が凄く良かったな、と思います。結局ブレンダは、留学に行ってしまう、ということでドラマから姿を消しましたが、実は彼女はトラブルメーカーで、役を降ろされてしまったんですよね。

 

 

ドナ役のトリ・スペリングが、製作者のパパに、もう一回チャンスをあげて、と言って、作られたのが、『チャームド』。21世紀の最初ぐらいに、NHKBSで放映していました。魔力を持つ3姉妹が力を合わせて、悪を滅ぼすドラマ。勿論、これも見ていました。

 

だけど、結局このドラマからも姿を消すんですよね。

 

それからも、『新・ビバリーヒルズ高校白書』に少し出てましたね。

 

数年前に『ビバリーヒルズ再会白書』が放映されて、ところが、それを収録するすぐ前にルーク・ペリーが亡くなってしまって、大きなニュースになりました。実は、私が一番好きだったアンドレアの声を演じていた水谷優子さんが、50歳という若さで亡くなってしまい(子供の頃、一時期親友だったんです)、アンドレアの声は誰が演じるんだろう、と危惧していて、……まだ見ていません。

 

なんていえば、いいのかな。正直なところ、メアリーも母さんも出てこない、父さんさえも、ほんのちょっとしか出てこない『新・大草原の小さな家』は、小さな家シリーズの勘定に入れていないので、ジェニーにもそんなに思い入れがあったわけではないのですが、シャナンのあんな小さい頃から見てきたわけですよね。好き嫌いの問題じゃなくて、やっぱり長い時間を共に経てきた、という思いがあるわけです。

 

亡くなったなんて……信じられません。天国で、ディランと再会しているかな。今度こそは、上手くいくといいですね。

 

安らかにお休みください。