星の国から来た仲間 [DVD]/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

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ESCAPE TO WITCH MOUNTAIN
1975年アメリカ映画 ディズニー カラー 99分
監督 ジョン・ハフ
出演 エディ・アルバート レイ・ミランド ドナルド・プレザンス キム・リチャーズ アイク・アイゼンマン ウォルター・バーンズ リタ・ショウ デンバー・パイル



 トニー(アイク・アイゼンマン)とティア(キム・リチャーズ)のマローン兄妹は、養父母が亡くなって孤児院にやってきた。兄妹には、不思議な能力があったが、孤児院で喧嘩をした時に、その能力を他の子たちに見せてしまう。その能力を嗅ぎつけた金持ちのアリストトル・ボトル(レイ・ミランド)は、部下のルーカス・デラニアン(ドナルド・プレザンス)に伯父だと名乗らせ、子供たちを屋敷に引き取る。そこは、子供たちが喜ぶ、贅の限りを尽くした屋敷だったが……。


 アメリカで大ヒットしたディズニー映画です。私が子供の頃に、TVのゴールデンタイムで放映されて、しっかりタイトルと大筋が記憶に残っている、思い出の作品でもあります。



 事故のせいで肉親を亡くしたトニーとティアの兄妹は、養父母マローン夫妻の元で幸せに育ちますが、彼らが亡くなってしまいます。それで、孤児院にやってきたところから、話がスタートします。孤児院では不自由のない生活をしますが、いじめっ子相手の喧嘩で、トニーは思わぬ能力を使ってしまいます。ふたりは、特殊な能力を持っていたのです。それは、世の中を牛耳りたいと思っている人には、喉から手が出るほど欲しい能力でした。というわけで、早速その能力を持つ兄妹を自分のところに囲いたいという輩が現れるというわけです。それが、レイ・ミランド。そして、腹心の部下がドナルド・プレザンス。何ともまあ、豪華なキャストです。

 兄妹は、子供の楽園のようにしつらえられた豪華な屋敷に釘づけになりますが、腹黒いたくらみに気が付くのは時間の問題。彼らは、不思議の山を目指して旅に出ますが、そこで出会ったのがキャンピングカーに乗るジェイソン・オデイ(エディ・アルバート)だったのです。

 ところが、そのエディ・アルバートは、しかめっ面で怖いおじさん。『攻撃』の名悪役が思い出せるような顔です。エディ・アルバートは、永遠の名作『ローマの休日』で、グレゴリー・ペックの友人のカメラマンを演じていました。オードリーと3人で羽目を外していましたね。お年を召してからも活躍していて、これはそんな一本です。エディ・アルバート、レイ・ミランド、ドナルド・プレザンスと、豪華なキャストを見るだけで、どれぐらい力が入った映画かわかるというものです。

 子供たち役のアイク・アイゼンマンとキム・リチャーズは、この作品で大きな人気を得たようです。隣の家の子供たち、といった感覚を、アメリカ人に持たせたのかもしれません。キム・リチャーズは、『大草原の小さな家』の「オルガの靴」というエピソードのオルガ役の子です。

 子供たちが持っている能力は、テレパシーや跳び技や、多々あるのですが、兄がハーモニカを吹くと人形が踊り出すシーンが、とても素敵ですね。実際に、人形劇団が操ったそうですが、思わず微笑みたくなるシーン。他にも、色々な能力の見せ場が登場して、かなり笑わせてくれます。

 ストーリー上、いくつも特撮を使っているのですが、今から考えるとたわいもないと言われてしまうかもしれません。でも、手作りの特撮の魅力が、私には温かく感じられました。最後に登場するもの、もです。CGで、超人のごとく少年に跳び上がられては、楽しさが半減してしまう気がします。

 子供から大人まで楽しめるほのぼのとした楽しい作品です。


TVスポットです。




楽しい人形のシーンです。