ワールドカップお疲れ様でした | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

銀幕と緑のピッチとインクの匂い

映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 なでしこJAPANの皆さん、ワールドカップお疲れ様でした。

 ワールドカップは獲れなかったけれど、十分な戦いを見せてくれました。

 物凄く正直なところを言えば、初戦からの戦いぶりを見ると、決勝はとても無理だろう、と思っていました。組み合わせに恵まれたこともありますし、何と言っても彼女たちの経験が生きたのでしょう。気がつけば、決勝戦。

 アメリカには、力の違いを見せつけられました。残念……というのは無理がある明らかな力の差でした。

 ただ、なでしこは、4点入ってもあきらめなかった。そこが凄いところだと思います。普通なら、すっかり萎れてしまうところだと思うのですが、段々パスが回るようになってきて、ゴールを狙えるようになりました。粘り強さ、あきらめない姿勢は、彼女たちが誇るべきところだと思います。

 アメリカは良いチームでした。個々の力が強いチームが、あれだけ組織だったプレーをしてきたら、勝つのは至難の技でしょう。セカンドボールもしっかり取るし、強いチームは違います。それでいて、見ていてとても気持ちの良いチームでした。どれだけ点を獲っても、前へ前へともっと点を獲ろうと向かってくるんですよね。守りに回れば楽なところを、あくまでも彼女たちは前に進んでいく。彼女たちの姿にアメリカンスピリットを見た気がします。そして、ベテランを大事にするんですね。35歳のワンバック。40歳のランパン。彼女たちが出てくるたびに、キャプテンマークが回っていくんですよね。ワールドカップを最初に掲げたのも、この二人。胸にぐっとくる光景でした。

 なでしこたちには、納得のいく試合ではなかったに違いないけれど、試合は気持ちの良い(結果じゃなくて、試合そのものが)ものでした。見て良かった。

 試合が終わってから、澤とワンバックが抱き合っているシーンには、思わず涙してしまいました……。

 ずっと、日本とアメリカを支えてきた二人。お疲れ様でした。