『百万長者と結婚する方法』 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

百万長者と結婚する方法 [DVD]/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (FOXDP)

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HOW TO MARRY A MILLIONAIRE
1953年アメリカ映画 カラー 96分
監督 ジーン・ネグレスコ
出演 ベティ・グレイブル マリリン・モンロー ローレン・バコール ウィリアム・パウエル
キャメロン・ミッチェル デビッド・ウェイン ロリー・カルホーン
音楽 アルフレッド・ニューマン


 当時話題だったシネマスコープの第2弾。

 ニューヨークの高級アパートを、所有者が貸し出したために、借りに来た一人の女性シャッツィ(ローレン・バコール)。彼女は、友人のポーラ(マリリン・モンロー)、ロコ(ベティ・グレイブル)と共に、そこに住んである計画を実行に移します。高級住宅に住んで、高級な衣装に身を包み、百万長者の男性を見つけて結婚しようというのです。かくして、3人揃って、相手探しが始まります。その一方で、シャッツィは、たまたま知り合ったごく普通の男性からアタックされますが……。

 
 大戦中のピンナップガールNo.1として一世を風靡したベティ・グレイブル、マリリン・モンローとローレン・バコールが3人娘に扮したおしゃれなラブコメディです。

 彼女たちは、百万長者と結婚しようと必死になります。シャッツィーがなけなしのお金で、高級な部屋を借りたのも、舞台を整えるため。お金を得るために、次々に備え付けの家具を売ってしまいます。いいんでしょうかね、これ?契約違反でしょ(笑)。

 彼女たちは、出会いのために努力を惜しみません。お金持ちの男性を見つけるためには、彼らが集まりそうな場所に行くこと。努力の末に、彼女たちは、自分に夢中になってくれる相手を見つけます。

 特にシャッツィの相手は、いささかお年を召した西部の紳士で、その役をウィリアム・パウエルが演じているのですが、彼が素敵なんですね。ロマンスグレーで、包み込むような温かさがあるのです。

 ローレン・バコールは、常に計画を練るボス的存在です。ベティ・グレイブルは、今で言うちょっと天然のところもある可愛い役。そして、モンローはとてもキュートです。視力が悪く、眼鏡がないとまともに歩けないのに、女性に眼鏡はダメと信じていて、歩くたびに物にぶつかるんですよ。その様子が、とても可愛いのです。

 お金持ちを見つけるためには、自分を最も美しく見せることも大切です。ですから、3人の着るドレスは、皆ゴージャス。ため息が出ます。ゴージャスなドレスに、毛皮のコート。どこでこんな服あつらえたんでしょうねえ。

 3人はモデルをしていますが、お店でのファッションショーシーンもため息ものです。他のモデルさんたちも登場して、リゾートファッションを次々に見せてくれます。当時の感覚ではOKかもしれませんが、今見ると、「えっ?」と思うファッションもありますが、それはご愛嬌。特にローレン・バコールが着ていたブルーとピンクのリゾートドレスが好きでした。

 三者三様に、それぞれの個性と魅力を前面に押し出したおしゃれ心満点の楽しい映画です。果たして、3人は、無事に百万長者と結婚することが出来るのでしょうか。それは、見てのお楽しみです。

 トレイラーです。