子供のころからヒーローもののテレビ番組を見て、大人になった今ですら、ヒーローものの番組の必然を感じるが、ちょっとへそ曲がりな、大人的な考え方をすると、ヒーローの目指す正義とは、「絶対的な正義」ではないということが分かる。

ヒーローとは、自分にとって最適な正義を提供してくれる人を指すのだ。

最適な正義・・・・とは、自分のかかげる理想により近い、ということだ。

正義なんて、一方的なものの見方でしかない。

もし、自分とは違う考え方の人がいたら、ひょっとしたら自分のかかげる理想を悪ととらえるかも分からないではないか。

自分にとって不都合なことを提供する人は、ヒーローではない。

仮面ライダーはショッカーを裏切って、ショッカー以外の人々の味方になったが、理想の世界を目指す秘密結社ショッカーにだって、ショッカーなりの正義があったに違いない。

もし、世の中の人の9割9分がショッカーの手先だったとしたら、仮面ライダーは巨悪ということになる。

そんな風に考えると、何が最善のヒーローなのか、わからなくなる。



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