障害者用の駐車場は、施設の一番使い勝手の良い場所にある。だから、障害者ではない人だって、出来ればそのスペースを使いたいと思っているのだ。でもそれは障害者のために用意された場所だから、大抵の健常者は暗黙のルール、暗黙の了解をしっかりと守り、好条件の駐車場を障害者に譲り、地域に何を貢献できるかを探らなくてはいけない。


でも、それを平気で使う、イマジネーション欠如の健常者もある。堂々と障害者用のスペースに車を停めてはばからない。


先日だってビバホームというホームセンターに行った際に、そんな人に巡り会った。


俺たちの車には障害者マークが付いている。母が第三級障害者だ。股関節が人工のものに代えられており、歩行困難な故の障害者認定だった。俺は付添い人として、母の乗る車を運転していた。


いざ障害者用のスペースに駐車しようとしたその時、前をトロトロと走っていた年式落ちのセルシオがはたと止まり、事もあろうに俺たちの車を押しのけるようにバックしてきたのだ。


おいおい、ここは障害者用の駐車場だぜ?でも、そこに停めたセルシオから出てきたのは、ドルチェ&ガッバーナと書かれたジャージに身を包んだ、コロコロ太ったパンチ野郎だった。パンチ野郎は車中の俺たちにメンチ切って威嚇しやがった。なんだてめえ。てめえには、大事な人が障害をかかえたら、なんて想像力はねえんだろな。


セルシオだよ?セルシオ乗る人といえば、それなりの地位のある人だろう。


でも彼には「ノブレス・オブリージュ」が無かった。ノブレス・オブリージュって言葉の意味なんて解らない人間様なのだ。大体、クラウンとかセルシオとか、高級な乗用車を乗り回す輩には、感心しがたい野暮ったさがある。金があっても、徳は無し、学も無し、みたいな野蛮人は、俺は嫌だな。






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