映画の選び方が下手だ。
ビデオ屋に行っても見るものが決まらない。
パッケージだけ見てまわっているうちに、どれもこれも面白くないんじゃないかと疑ってしまって、結局最終的には借りずに帰ってきてしまう。
映画館に行ってもどれを選ぶべきか迷う。
大抵の映画は期待はずれ、求めていたカタルシスだの美だのが表現されていなかったりするのにいらつく。
いっそのこと自分で映画を作ってしまえばいいのだろうが、それには莫大なパワーが必要とされるだろうから余程じゃない限り「よし!映画を作るぞ!」とはならない。
ビデオ作品くらいなら何とかなるかな。自分で脚本書いてカメラ回して演技指導して編集して・・・ やる気さえ起これば何とか。
まあ その「やる気」ってところが一番の問題だけど。
生半可なストーリーじゃイライラするに留まらず怒りすら覚える。
一時期流行りモノだった「タイタニック」はそのひとつだろう。
「タイタニック」の影に隠れてしまった感があるが、同時期に公開されていた「ゲーム」の方がよっぽど面白かった。
ずいぶん後になってから「ゲーム」の存在を知ってビデオで見たが、ビデオでも素晴らしいサスペンス映画だという事がわかる位だから実際に映画館の大画面で見たらさぞや興奮しただろう。
惜しい事をした。
「タイタニック」に留まらず 見た後に「あー失敗したぁ」ってのは結構ある。
俺の大好きな生き方をしている人たちは映画の選び方も上手い。
いや、それは映画の選び方が上手い訳じゃないのかも知れない。
多分彼らは膨大な量の映画を見ているのだ。
飽くなき探究心があるからこそ名画と呼ばれる作品を熟知しているんだ。
俺にはその探究心が欠けている。
どうしても駄作に付き合う時間がもったいないと思ってしまうのだ。
彼らはどんな駄作にも特筆すべきところがあると信じて映画を見る。
もちろん俺だって頭ではそれをわかっているつもりだ。
でも面白くないストーリーは飽きるんだよ。
飽きてしまったらもうそのストーリーの世界には戻れない。
どうしてもストーリーの中にのめり込めなければダメなんだ。
これは好みの問題だけどな。
今日もビデオを借りてきた。
ハンフリー・ボガート主演の「マルタの鷹」とピーター・セラーズ主演の「博士の異常な愛情」。
共に名作と呼ばれるものだが、ゆるかったら途中で巻き戻してケースにしまう。
この間キューブリック監督の「時計仕掛けのオレンジ」を見たが、小説を先に読んでしまうと例え天下のキューブリックでも面白くなかったので、途中で巻き戻した。
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