知り合いの教育委員会の人が主催する、食育パーティにお呼ばれされた。

試作段階のイベントなので、知人を集めて、ブラッシュアップした後に正式イベントとして打つらしい。

今回は試作第一回ということで、知人の家でカレー作り。

ボランティアの方々がついて、子供達だけでカレー作り。

その間ママは別室でのんびりお茶を飲みながら談笑しても良いよという画期的なイベント。


計画段階では完璧に思えた素敵な企画も、実際やってみなきゃ分からないもので。

所詮、机上の空論よね。


待ち合わせ時間から30分遅れたママさん。

一番上が中1、一番下が4歳の4人の男の子のママさん。

童顔なので、まだ子供だと思ったら41歳。立派な大人だった。

「中学生みたいですね」

と言うと

「昔から若くみられるけどー。私ね。自分に制限をかける生き方をやめることにしたの。自分の好きなことだけをする生き方」

と人生観を語り出した。

その間、4人の子供たちは、カレーを作るわけでもなく。

家主に怒られているのに、古びたソファーの上で飛び跳ね、家主の飼い犬に石を投げ、家主の鶏に大声を出して威嚇し追いかけ回すという、人間ではなく動物のような行動だった。

見かねて私も注意するが、全く聞かないので、怒鳴るが、その時は辞めるがすぐに再開。

その間、ママさんは一貫して自分の人生観を語り続け、子供に一切注意しない。


私は堪忍袋の緒が切れて、とても低い声で

「やめろって言ってるでしょ。ここ、他人ん家だからね」

と言うと、子供も親もようやくヤバいと認識し、少しだけ大人しくなった。


一方、愛息子太郎と幼馴染りこちゃんは、大人の言うことをしっかり聞いて、ずーっと集中してカレーを作っていた。

その間、私は自分の子供の面倒は見ていないが、自分の子供よりも手のかかる子供達のお世話係。

ヤバいママさんは、優雅に1人でお茶を飲む。

私は子育てから解放されたかったが、余計に疲れた😓



自己啓発を見ていると

ママが我慢しないで好きなことをする

子供が騒ぐのは当然だから、ファミレスで騒いでいる子供を叱りつけないで温かく見守り、社会全体で子育てをするのが理想だよね

などと見かける。

まぁ、それはそれだが、そういう考えの人達だけで集まった中でやって欲しいな、と思った。


この日本は、我慢と忍耐と犠牲の上に成り立つ社会で、それが当然だ。

自由に自分を解放している人を、疎ましい存在に思うものだ。

自己啓発を嗜んでいる人は、それを頭に置いて欲しい。

我慢と忍耐をしている人は、あなたが自由に生きるための我慢をしているわけじゃないのだ。


そこを履き違えているから、自己啓発ママが疎ましがられるんだろうなと思ったのであった。