先日の中医協の資料が衝撃的だったのか、色々な関連する記事を拝見しています。
情報って面白いもので、「だれが言った事を信じるのか」「だれが言ったから信じるのか」この二つですらもう結果は変わります。
今回で私自身4回目の改定を迎えますが、はっきりとわかるのは
「資料だけを見てもなにもわからない」
生意気な言い方になってしまいますが、中医協というあの場を知らない人がいくら資料をみて自己分析をしてもそれはタダの予想やみたいなものでしかありません。
また、多くのマスメディアは出来るだけ偏らない公平な情報提供をします。
しかし私達は違います。
薬局業界という立ち位置で話を聞き、内容を精査し伝えます。
以下、先日の中医協での議論の覚書の一部です。
(既に弊社顧問先、弊社サービスに登録頂いている方には送らせております。)
【長期処方について】
医師会から長期処方について、1ヶ月くらいの日数上限を付けてはどうかとの事。
⇒それにより残薬を防げるのでは
⇒医師としては状態が安定しているといえど、一ヶ月に一度くらいは様子を見ておいた方がいいと思う。
【リフィル】
医師会中川委員より「医師会としてはリフィルは断固反対」の一言で終了。
⇒上記長期処方の処方日数変更によりリフィルにしなくても残薬は減る。
【多剤投与】
薬剤師の関与により、剤数が減った場合の評価が要点項目として入っていたが、健保連の幸野委員より
「それはもともと薬剤師の仕事でり、出来ていないから残薬も増えている」との指摘。
評価については妥当でないとの意見。
中川委員より、「医療機関と薬局の連携にて」という表記について、薬局ではなく「かかりつけ薬剤師」に変更するように
指摘あり。
【後発品】
幸野委員より、薬局の実態調査よりいまだ加算1に届いていない薬局があることを指摘。
⇒ペナルティの導入を
後発品への信頼不足から「後発品への変更不可」という理由を解決しなくては先に進む事が
出来ない。厚労省としても対策を考えて欲しいと指摘。
医師会より、「後発品への不安」は「医師、患者、薬局」の3視点での評価である。
たくさんありすぎる後発品の中から医師が責任を持って選択している後発品なのだから逆に「後発品の変更不可を評価」をしてほしい。
後発品への不安について花井委員(日本労働組合連合会)より「信頼感」と「信頼性」は違う。
先発品と同じという「信頼性」の担保がなければ、後発品普及は国策としてミスリードになる。
厚労省としても対策が必要。
医師会より、医療費減の対策としての後発品普及としては「先発品の特許切れ後に価格を下げて、後発品並み安くする」という
考え方もある。そのかわり「先発品にはメーカー補填として薬価を高くする、開発加算などの資源の担保が必要」との松原委員からの発言。
松原委員より、現状調剤報酬では「後発品の備蓄」が基準調剤加算の要件として入っている。
さらに「後発医薬品調剤体制加算」があるが、これは後発品の部分で報酬の二重取りになるのでは。
「後発医薬品調剤体制加算」はなくすべきだと指摘。(会場から失笑)
また集中率の高い薬局の後発品備蓄品目数が少ないことが指摘され、開かれた調剤に対応していないと指摘。
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【私的見解】
・医師会の圧力が強いため、残された機関でのリフィル実現はほぼほぼ難しいのでは。
・代替え策として「長期処方の日数制限による残薬管理」(30日を上限)
・一般名処方については医師の「処方権」の問題もあり先へ進めるのは難しい。
・後発品調剤率の低い薬局に対いて「ペナルティ」導入はほぼ確実と見れる。
「~60% 減点」「61%~70% 加算1」「70%~ 加算2」
・基準調剤加算の備蓄品目数に後発品の備蓄品目数が入るかも!?
または全体の備蓄品目数のアップ
・「かかりつけ薬剤師」という制約が基準に入ってくるかも。
Aguantamos, que siempre hay esperanzas, y leventámonos.
(希望は常にある、乗り越え、立ちあがろう!)
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