【ページ説明】
今回の記事は、英単語を紹介するシリーズのその658です。
「perspective」の語源、同語言語(perform, scope)、関連知識(大局観、遠近法)、「perspective」を含んだ名言(釈迦)などを載せています。
「perspective(英:パスペクティヴ、米:パースペクティヴ)」の意味は、「考え方/見方/観点、バランスの取れた見方/大局観、遠近法、眺め/眺望、(将来の)見通し」などです。
【サイト内の全索引】
【フレーズ】
have a wider perspective【より広い考え方[見方]を持つ】
![カギ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/141.png)
「perspective」の語源は、ラテン語の「perspiciō(見通す)」です。
「perspiciō」は、「通して/完全に」を意味する「per-」と「見る」を意味する「speciō」から成っています。
「per-」と「speciō」の語源はそれぞれ、インド・ヨーロッパ祖語の「*per- (1)(前に)」「*spek-(見る)」です。
「前に|見る」⇒「通して見る/見通す」という意から、現在の「perspective(見通し/眺め/見方)」の意味につながっています。
同語言語には、
■ perform [動] ~を行う/果たす/演じる[上演する/演奏する] (語源:完全に供給する[成し遂げる])■ prospect [名] 予想/見通し/成功の見込み/見込みのある人[顧客になりそうな人] [動] (金などを求めて)探す/試掘する (語源:前を見る)
■ spectator [名] 観客/見物人 (語源:見る) などがあります。
【語源⇒意味】
perspective [英] /pəˈspektɪv/ [米] /pərˈspektɪv/
= per- 「通して(through)/完全に(thoroughly)」+ speciō 「見る(look)」
⇒ 『通して見る/見通す』
⇒ 『[名] ①考え方/見方/観点 ②バランスの取れた見方/大局観 ③遠近法/透視図(法) ④眺め/眺望;(将来の)見通し/前途』
【関連知識①(Wikipedia)】
大局観(英:perspective)
“ボードゲームに置いて、部分的なせめぎ合いにとらわれずに、全体の形の良し悪しを見極め、自分が今どの程度有利不利にあるのか、堅く安全策をとるか、勝負に出るかなどの判断を行う能力のことである[1][2]。”
“また、大局観はその能力だけでなく、「大局についての見通しや判断。大局的見地[3]」のことも指す言葉である。また、大局的見地と呼ばれることもある。”
(「大局観」『ウィキペディア日本語版』 - 2021年3月7日 (日) 05:51 - 変更履歴)
【関連知識②(Wikipedia)】
遠近法(英:perspective)
“視覚的に遠近感を表現する手法の総称である[1]。狭義には、遠近表現法のうち、平行線の収束を用いた透視図法(英: perspective drawing)を指す[2]。”
【同語源語①】
perform [英] /pəˈfɔːm/ [米] /pərˈfɔːm/
= (*)par- 「通して(through)/完全に(thoroughly)」+ fornir[furnir] 「供給する(provide)/成し遂げる(accomplish)」
⇒ 『完全に供給する[成し遂げる]』
⇒ 『[動] 《他》 ①~を行う/する;~を果たす/成し遂げる ②~を上演する/演じる/演奏する』
『[動] 《自》 ①上演する/演じる/演奏する ②(機械などが)機能[作動]する』
(*)par-
= per- 「通して(through)/完全に(thoroughly)」
⇒ 『[接頭] 通して/完全に』
【同語源語②】
scope [英] /skəʊp/ [米] /skoʊp/
= *spek- 「見る(look)」
⇒ 『見るもの、見る対象/見える範囲』
⇒ 『[名] ①範囲/視野 ②余地/余裕 ③スコープ』
『[動] 《他》【俗語】~をよく見る/詳しく調べる』
【Quotes/名言】
“Right perspective is no perspective or all perspectives.” ー 釈迦(c.563/480- c.483/400 BC、仏教の開祖)
(正しい見方とは、見方にとらわれないこと、もしくはあらゆる見方で物事を見ることです)
“Śākyamuni coming out of the mountains” by 奈良国立博物館
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