今回の記事は、難単語シリーズのその8です。
「hack」の語源、関連知識、意味、語例などを載せています。
難易度はLV10(引用:標準語彙水準SVL12000)、使用頻度は8379位(動詞)/12373位(名詞)です(引用:WORD AND PHRASE .INFO)。
【サイト内の全索引】
【メモ/語源】
語源は、古英語の「tohaccian(切り刻む)」です。
「tohaccian」の語源は、インド・ヨーロッパ祖語の「*keg-(留め金/歯)」です。
「留め金/くぎ/歯(状のもの)」⇒「切り刻む」 という意から、現在の「hack(~をたたき切る/切り刻む)」の意味につながっています。
同語言語には、
■ hook [名] 鉤(かぎ)/留め金/フック [動] ~を引っ掛ける (語源:留め金/くぎ)
■ hakenkreuz [名] 鉤十字/ハーケンクロイツ (語源:十字のかぎ) などがあります。
コンピューターの「hacking(ハッキング)」の意味の由来は、ウィキペディアに以下のように書かれています。
【関連知識(Wikipedia)】
ハッキング(英:hacking)
“高度な知識や技術を用いて、コンピュータやコンピュータネットワークの解析・改造・構築などを行うことをいう[1]。”
“もとは英語のhackで、「たたき切る」「切り刻む」「耕す」などの意味を持つ。また、天水農法の一つにハック耕というものが存在する。ハック耕とは、森の一角を皆伐し、森を焼いてミネラルが豊富になった地面に棒で穴をあけ、そこに作物の種を植える。後は天水(自然に降ってくる雨水)を頼りにして作物が実るのを待つ、という原始的な農法である。転じて、「一心不乱に殺す」、そして電子回路の設計や工作を経て、コンピュータシステムの動作やソフトウェアの機構を詳細に解析し必要に応じてプログラムを改変したりする事を指すようになった。”
(「ハッキング」『ウィキペディア日本語版』 - 2021年10月31日 (日) 12:26 - 変更履歴)
【語源⇒意味】
hack /hæk/
= *keg- 「留め金(hook)」/歯(状のもの)(tooth)」
⇒ 『留め金/くぎ/歯(状のもの)、切り刻む』
⇒ 『[動] 《他》 ①(斧などで)~をたたき切る/切り刻む ②(道など)を切り開く ③(土地)を掘り起こす/耕す ④【コンピュータ】~に不正侵入する』
『[動] 《自》 ①たたき切る/切り刻む ②【米俗】短い空咳(からせき)をする ③【コンピュータ】不正侵入する』
『[名] たたき切る[切り刻む]こと』
【語例】
◯ He hacked the cedar tree down with his ax. (彼はそのスギの木を斧で切り倒した。)
◯ hack a path through the jungle (ジャングルの中に道を切り開く)
◯ hack into a system (システムに不正侵入する)