二十歳になって始めて選挙があった日、それは猛吹雪の日曜日
でした。
同い年、家も近い友人と二人、日中は映画を見たりデパートで
ウィンドショッピングをしたり、もちろんランチを楽しんだり、
よく話が尽きないと思うほどおしゃべりして過ごしていました。
「選挙」の事を決して忘れていたわけではありません。
でも、その事を口にするのが何だが面映くて、ずるずると
時間の流れにまかせていました。
そして、いよいよあと1時間で投票締め切り時間になった時、
ほぼ同時に「どうする?」「行く?」「やっぱり行こう」
「そうね」。お互い “はがき”はちゃんと持っていました。
でも、決心したのはいいけれどそれからが大変、何せ外は
猛吹雪、交通機関は麻痺しているのに、投票所まで行き着ける?
とにかく行けるところまで行きましょう!!
バスを降りた時、とても傘をさせる状況ではありません。
二人でしっかりと腕を組みうつむき加減で吹雪の中を歩き
始めました。
本当は泣き出したいくらい寒くて息も苦しかったけれど、
不思議なほど気持ちは晴れやかでした。
雪に足をとられて転びそうになったといっては笑い、
視界が悪くて電柱にぶつかりそうになったといっては笑い、
締め切り時間が刻々と迫っているのにどうしてこんなに
可笑しいのといっては又笑い。
初めての投票、遅刻しそうな時間、過酷な天候、色々な緊張が
ピークになって、笑わずに居られなかった・・・
本当によく笑ったわね、二人で。
昨日厚手のコートに手を通した瞬間また思い出してしまいました。