昨年のクリスマスに放送された「シリーズ激動の昭和」を観ました。
第一部ドキュメンタリー「あの戦争は何だったのか」と、
第二部ドラマ「日米開戦と東條英機」(主演ビートたけし)からなる番組。
4時間にも上る番組だったため、GWまで見る暇がなかったのですよ・・・。
さて、東條英機といえば、A級戦犯、戦争犯罪人・・・
太平洋戦争の諸悪の根源であるかのように思われがちですが、
このドラマの中では、天皇に対する忠義の人として描かれていました。
でも、おそらくそれは真実の姿であると思わされました。
陸軍軍人として、第一次近衛内閣においては開戦派であった彼が、
天皇より直々に外交による戦争回避を求められたあとは、
一転して戦争回避の道を求めていたようです。
自身が陸軍大臣であることで、開戦派を抑えられるのは自分しかいないと、
天皇に期待されていた部分もあり、彼自身もそれに応えようとします。
真面目な人だったんでしょうね。
最後に、徳富蘇峰が「忠義の人だが、首相の器にあらず」と切り捨てた、
まさにその通りであったのだろうと思います。
以前、文藝春秋に掲載された「昭和天皇独白録」にもありましたが、
戦後、昭和天皇は東條のことを悪く言ったことはなく、
むしろ遺族に対してもずっと気遣っておられたという話があります。
興味深かったのは「統帥権」についての件でした。
そもそも明治憲法において、「天皇は陸海軍を統帥す」と記されている通り、
天皇にあった「統帥権」ですが、事実上は天皇にあるのは「決定権」のみ。
実際は陸海軍の参謀本部が内閣を通さずに上奏できるという問題がありました。
それも結局は、軍部に力を持たせる原因であり、
結果として、他国に対して武力をもっての帝国主義政策に走ったわけですよね。
しかし、あんな風にアメリカを描いてしまって大丈夫なのかしら。
あからさまに「アメリカによって戦争に駆り立てられた」風でしたが・・・・・・。
まあ、たぶんそれで間違いないとは思いますけどね。
憲法で「戦争をしない」と謳っている国はそうはありません。
今の日本に強く根付いている「戦争を恐れる心」を失わないように、
こういう番組は折を見てやっていただきたいものです。