15 大樹フェスティバル昼

大樹フェスティバル！！！

お外題　ヤクザ忠臣蔵

夜より昼のお芝居を観てほしかったらしく、言うだけあるなという頑張り感でした！

一人二役で浅野親分と倉三さん頑張ってました！浅野親分が吉良の親分に堪忍袋の緒が切れて切りかかり、お上に３年何もできない処罰を与えられて、自分の不甲斐なさに嘆きながらも自分たちのせいだと落ち込む子分たちを元気付けようと空元気で鯛の尾頭付きと酒を買ってきてくれ！と気を遣う優しさが大樹さんに合ってて優しい親分さんだなぁとほほ笑んでましたが、その買いに行かせたのは自分が自害するのに人払いをするのが目的で、倉三が居たら…と自害したあと、ほんの僅かな時間での早着替えで花道から父親探しから帰ってきた大樹倉三さん出てきて、わーお早いってなりました！(笑)

敵を討ってくれと言われても酒浸りで一向に敵を取りにいかない倉三さん。あげく、酔った勢いか、堅気になる、盃水にしてくれと女将さんに行って家を出るんですが、それは酔ったふりで、敷居をまたいだ瞬間雰囲気変えて深々と門に向かって頭を下げる倉三さん。

堅気になるんだという言葉に子分役の暁人さんが、堅気ったって何やるんだって聞いてて、大樹倉三さんは役者やるんだよ、役者！って答えて、それに子分暁人さんが「役者は無理だよ、演技下手なんだから」と言って笑いをとってましたｗ

で、まあ、私的には、まあ、ここまではね、うん、ここまでは普通だったんだけど、ここからが一番わーーーおおお！！！ってなったんです。

幕が締まって、幕の奥の舞台側が明るくなって、さあ幕が開くのかな、そしたら門があって座敷で春樹吉良親分が酒を飲んでて、そんで花道か下手から出てきた倉三さんたちが飛び込んで行って斬りかかるんだろうなって思ってたんです。

そしたら、ふくろう乃湯は花道が下手寄りにあるんですが、その下手花道に浅野の子分の隼人くん、上手壁側に回り込んだのが同じく子分の暁人さん。そんで客の合間を通って舞台ど真ん中に走ってきたのが大樹さん！花道だけじゃなく客席全体を使ったことで門から入るんじゃなくて屋敷の広さや奥行きを思わせるような、門から下っ端を切り倒して数ある部屋の扉を蹴り倒して吉良の居る奥の間まで突破してきたのかなと勝手に想像しちゃうような、幕が吉良親分の屋敷の大広間の襖のように感じて、その前で大樹さんには珍しく(？)とってもドスの効いた良い声で「吉良ぁあ！！！！」と叫んでから幕が開く。大樹さんの声って優しい声してるからドスの効いた声ってあんまり聞けないんですが、今日のは良かった！

後ろから三人が来たもんだから花道と客席、舞台と客席っていう境目が分からなくなって自分がその舞台の観客じゃなくて、舞台の中に居るような感覚。その世界の中に入って観てるようなバーチャル体験？４D体験してる気分。そんで結構ふくろうの舞台は高さがあるんですが、その高い舞台に華麗に飛び乗って斬りかかる。よしかっこいい！

で、いつもはそのかっこいい二役演じる春樹さんがねちねち言いがかりつけてつっかかってくる吉良の親分さんをやってたんですが、大樹倉三にそれ俺の役だぞ、役とられちまったとか言ってて、そこでまた子分暁人さんが「良いこと教えてやるよ。”時代は変わる”！」って言っててまた爆笑ｗ暁人さんのセンス素晴らしいなｗ

で、吉良の親分が実はずっと探してた倉三の本当の父親で、血のつながりよりも盃交わした～って斬って、それで敵は果たしたと子分二人とともに親分の墓の前で自害するんですが、暗転した舞台の中央の墓と自害して寄りかかる三人。お墓はわざわざ借りてきたらしく、うんうん、とっても良かったなぁ…。

血糊べったりでしたー

ほんと、お疲れ様でした！