消化不良 | Life for Journey

消化不良

9時すこし前。
会場に着くと、ファーストショーを体験したファンが、
外へ出されている時だった。
一緒に仕事をしたいたことで、
ここのところ何度も顔を合わせていた
スペシャル・アザースのメンバーもそのなかにいた。
彼らは興奮気味にこう言う。
「僕らは、ファーストセットの1回しか見られないんだけど、もう一回見たい」
「ジョンスコの、ギターの音が凄い」
「1時間45分やったんですけど、あっという間でしたよ」

ファーストセットよりも、
より深いインプロビゼーションが聞けるはず。
そう思って、レイトショーを見ることに決めた。
自然と、ショーへの期待は募ってくる。

9時半過ぎ、ショーははじまった。
200人限定ということもあって、
人でいっぱいではあるものの、動けないという苦痛感はない。

地を這うようなMMWの強烈なビート。
そしてエレクトリック・マイルスから継承されてきたジョンスコのフィーリング。
このふたつがどうコラボレーションして、
まったく未知のものを味合わせてくれるのか、
そんな期待をしていたのだけど、
サイケデリック~インプロビゼーションという部分では、
やや物足りなさが残った。

彼ら4人なら、
その場の空気を、すべて変えてしまうような
いわば殺気のあるようなショーができるはず。
生み出される音とオーディエンスの間の、
張りつめたような緊張感も味わうことができなかった。

ライヴジャムというよりも、
CDを感じさせるジャズ、といったところだろうか。

初日は、あくまでも肩ならしなのかもしれない。
今日は2セット。
オーディエンスは存分に楽しむ時間が用意されている。

どんな夜になるのだろう。
行けないことが、辛い。

(TK)