先日術後9カ月目の受診のことを書きましたが、

がんが初めてみつかったのは去年の7月でした。

そろそろ一年になるので、その当時のことを思い出しつつ書いてみます。


私の場合は、検診による発見ではなく、症状があって(やたら下痢が多い)消化器内科を受診したところ、大腸内視鏡検査で発見されたのでした。


でも実は・・・その一年前に下痢をした少し後に突然下血があったんです。

鮮血だけで便などはなく。

ちょうど胃の検査を受けることになっていたので、その時は消化器内科の先生に相談して、一応検査予定を入れました。

でも聞けば大腸内視鏡ってなにやら恐ろしそうな検査。

特に下剤処置はすべて家でしてきてくださいと言われて怖気づき、後でキャンセルしてしまいました。

(そこの病院が家から一時間半くらいかかるので病院に行く道中が自信なかったのです)


その後、近くの病院にいかなきゃなあと思いつつも、明らかな下血などはないために、先延ばしにしていました。

今となっては後悔しきりです。


春ごろからだんだんとお通じの調子が悪くなり、やっぱり何かあるのでは・・・と思いはじめた頃、

ちょうど知り合いの中でポリープを取ったら大腸がんだったという話、同窓会でお母さんが大腸の手術をした、などという話をきくことがたびたびあり、やっぱり一回検査しとかなきゃな、と思い受診したのでした。


検査は鎮静剤のおかげで心配したような痛みもなくスムーズに進みました。

しかし全然眠くならず、ぼや~とモニターを見ていたら突然ご対面!

一目みて、これ何?ああやばい・・・と思いましたダウン

 「S状結腸に2cmくらいのポリープがありますので生検します」の声。

検査してくれた女の先生は無口な方でそれ以上おっしゃらないので、終わったとき、

 「悪いものの可能性はありますか?」

と勇気を出して聞いてみました。

 「そうかもしれないですね。でも内視鏡で取れると思います。」

と言われ、一週間後の結果を待つことに。


これまで身内に大腸がんになった人はおらず、

S状結腸といわれてもどこのことかさっぱりわかりませんでした。


その間、消化器内科医の甥に電話で話を聞いてみました。


悪性かどうかはだいたい見た目でわかるので医者がそういう時はクロのことが多い。2cmというのは結構大きなポリープなのでがん化している確率が高い。

大腸がんはポリープから発生することが多いので、ポリープが見つかったら早く取った方がいい。(胃のポリープはあまり心配いらないらしい)

内視鏡でポリープを取っても、検査の結果によっては追加手術が必要になることもあるので、腹腔鏡手術の実績の多い病院がいい、など。


一週間後覚悟して検査結果をききにいきました。

二か所取った内一か所に悪い細胞がでましたと告知。

その時は、あーついに来たか。と思いました。

血縁にがんが多いのでいつかは自分も、とは思っていました。でも、乳癌をずっと恐れていたけれど、大腸はまったくノーマークでした。


先生が、

「長い茎のあるポリープなので内視鏡で取れると思う」「今は外科手術のことまで考えなくていい」「命の心配はいらない」などと言って下さったので、その時はそこまでショックではなかったです。

でも実際はそうではなかったのです。


より大きな病院に紹介状を書いてもらい、一泊二日の入院でポリペクトミー(内視鏡によるポリープ切除)をしました。

一週間後、切り取ったポリープの病理組織検査の結果を聞きに行くと、

最初の生検の結果や、見た目と違って、粘膜下層(sm層)の深くにまで達していることがわかりました。

それでもまだ早期がんの分類ではありますが、粘膜下層を1μm以上超えていると、周囲のリンパ節に転移している可能性が出てくるそうなのです。(大体1割くらい)

さらに腸を追加切除することを勧められ、良くない場合の話を聞くにつれ、目の前が真っ暗になっていったことを覚えています。


しかし、手術の結果は…リンパ節への転移なしのステージIでした!

(リンパ節に転移が一つでもあるとステージはⅢ期にあがります。)

でも、最初に告知してくれた先生は時々胃をみてもらっていた先生だったのですが、とても優しい方で、最初のショックが少なかったし、いろいろ励ましてくださったので、見立ては外れたけれどもこれで案外良かったのかもしれない、と思っています。




以下は、大腸カメラまだ受けたことがない方がもしいらしたら、恥ずかしながら汗メッセージです



総合的苦痛度でいうと私的には、胃カメラ、子宮内膜組織検査の方が嫌でした。

下剤を飲むのが大変(すごく不味い)だし、時間もかかりますが何回か受けると慣れてきて対処もできます。

これは相性もあるかもしれませんが。



検査の効果はすごく大きい。

三年に一度程度受けておけば、小さなポリープをあらかじめ切除することによって、がんになる前に防げるそうです。

検便でも意外とみつからないこともあるらしいし、気になることがあったら一度受けておくことをお勧めします。

自分の腸はどの程度リスクがあるかわかります。

また万一ポリープにがんが見つかっても、一番外側の粘膜層(m層)だけにとどまっている場合、転移の心配はほぼ100パーセントなく、内視鏡だけで治療が終了します。

私はこのm層の下にまで浸潤していました。

最初の段階で見つかるのと、

手術〜五年間再発の不安に怯えつつ検査を繰り返すのとでは大違いです。

内視鏡には大きなメリットがあるのです。




私もやっておけばよかった~(ノ_-。)

ここ十年以上検便もしてなくて。

私の場合は、ほかにもポリープがいっぱい見つかって、こういうポリープのできやすい人はあぶないんです、と言われました。

これからもずっと検査と体質改善にはげまなければならないようです。


下痢が続いていたのも、ポリープが大きくなって便通がスムーズにいかないため、腸が水分を出して下痢にすることで外にだしていたそうです。そういえば普通便がなくなっていたような気がする。

やっぱり不調が続くときにはなにかの問題が隠れているんですね。


(ポリペククトミーまで)




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