4(火)の日中、近畿を台風が通り過ぎ、翌日の5日は1日片付けや掃除して、もうこれ以上日本がダメージを受けてわやくちゃになるのはいや、と、思った。
水浸しの関空、そして連絡橋にタンカーがぶつかり、泣きっ面に蜂。
近畿はたいへん、と、思てた。
でも、そのすぐ後に、北海道があるなんて!

ニュースから流れる、短い日本語の言葉が聞こえた。
「あの中にいとこがいるんです」という人。
もう……何も言えない。
つつがなく平凡な日常は、こんなに貴重で、ありがたいものなのだ、と、つくづく思う。
こんなに連続して、日本が災害に見舞われるなんて。
思考停止しそう。
ついていけないかも知れない、と、思ったんだけど。
その瞬間、思い出したの。
台風の翌日の朝、掃除している時、うちの門柱の頭の所に、尺取り虫がいたの。
擬態するタイプのやつで、小枝チョコレートのような色の身体を、いわゆる尺取り虫然と、誇り高く(私にはそう見えたん)尺取っとった。
台風一過の青空をバックに。
うちの門柱の上を、尺取ってた。
しばらく観察したけどまた作業に追われて、次に見た時は、どっかに消えていた。
何かの命というのは、続いていくものなのだなぁ。
例え、自分がいなくなっても。
あの、尺取り虫を、0から人工的に造り出すなんて、絶対に不可能。
そんな小さな虫でも命を授かって、また今日も生きていく、というのならば、人間もまた、然り。
四の五の言うてんと、進んで行くのが、ものの筋かも、知れない。
サンライズサンセットです。
できれば、日本が、などと言わず、世界中の人々が、慈しみ合いつつ、進めれば、いいのだけど。