いつまで続くのかわからない567の中で私の知ってる限りのバレエ団、バレエ就職事情をお伝えしようと思います。


まず例年のようにオーディションを受けに世界中を飛び渡るの今は無理。
新規ダンサーの募集どころか今いるダンサーでも去らなきゃいけなくなる場合が殆どだそうです。
また入団許可が出てたのにキャンセルされましたという人も一人や二人だけではなく見てきました。


今回のコロナに限らず。
実力の問題だけでもなく、ビザの問題と雇用システムなども結構重要です。


舞台が少ないと舞台のギャラでお給料を貰うシステムだと必然的に手取りが少なくなります。
なので暮らせないから自分の国に帰るしかない場合もあるそうです。


私の知ってる限りのバレエ団お給料システムは



・国立の場合一固定給(たまに舞台のギャラ)
・市立など民間の場合一固定給と舞台のギャラ

国立の場合、その国の国家公務員と同じような扱いになる国もあるので基本的にきちんと暮らせるだけのお給料が舞台があってもなくても、観客が入っても入らなくても貰えます。
あとボーナスが出たり保険に入れたりもします。


プライベートカンパニー(民間のカンパニー)
チケットの売れ行きや舞台数などでお給料が変わることが殆どだそうです。
固定給はあるようですが、固定給よりも舞台数でのギャラの方が高いようです。
今は567でこの舞台のギャラがカットされ固定給だけのバレエ団が多いそうです。
怪我したら終わり。
というかなりシビアなカンパニーもあるそうです。

実際に皆んなどうやって暮らしてるかみてみると家賃のことを考えたらルームシェアが多いです。(私もルームシェアしてた時期あります!)

異国の地で暮らすにはルームシェアはいつも友達がいて心強いというメリットはありますよね。
ただ、出て行きたい時に好きに引っ越しはできないですね。
色々気を遣わなくては人間関係もうまく行きません。
職場の同僚と四六時中一緒というのもなかなか気が休まらなかったりしますよね。


親から仕送りをしてもらってるダンサーもいます。
その反対で家族に仕送りしてるダンサーもいます。



バレエ団を選ぶ時に(もちろんバレエ団から選ばれる側だからなんとも言えませんが、、)
「どこでも入れたら良い」
のではなくそのバレエ団できちんと暮らせるか、暮らせないかを見極めることも大事だと思います。


その国の物価、その国の文化に宗教、日本に友好的な国かそうじゃないかという背景と歴史、そして雇用形態ビザのことも重要。

バレエが好きだからバレエ団に入れればとりあえず大丈夫!とはなりません。
(若いならそれでもいいのかな?)

海外だとすぐに日本に帰れるわけではないので(今回の567で飛行機止まったりもしましたよね)

好きだからどうにかなるだけでは後々問題が出てくるのでバレエ以外にもそこに行きたい他の理由や魅力などを発見すると何か障害が起きても比較的楽に過ごすことができると思います。

私の場合、バレエ以外に考古学や歴史などに興味がありアメリカのバレエ学校に留学してながらもエジプトに行くという選択肢しかなかったです。アメリカからエジプトにオーディション受けに行きました。

エジプト滞在中にアラブの春のがあり舞台がなくなりロシアのモスクワに行ったこともありましたが私には合わずすぐエジプトに戻りました。

今のトルコもトルコに住みたいからバレエ団を探しました。

もちろん、若い頃有名なバレエ団に行きたいと思う気持ちはありました。
バレエを続ければ続けるだけ自分の実力がよく見えてきます。

なんでエジプト?なんでトルコ?バレエといえばヨーロッパじゃないの?と言われたこともあります。


でも結果的にこうして通算12年もプロとして働けています。
たまにソリストも主役もやらせてもらえます。


ヨーロッパに行って数ヶ月で辞めちゃった仲間もいます。
私より実力もあり容姿も優れてるのにずっとコールドバレエの人も沢山います。

今コロナ禍でオーディションに行けなかったり、これからどんなバレエ団に入りたいか悩んでたりバレエ今後どうしたいのか考えてる若い子やその親御さんの参考に少しでもなればいいなと思い書いてみました!
もちろん私が書いたことは私の知ってる一部のバレエ情報とリアルに体験したものですニコニコ