青い花 @Ugarit | LIZABSTRACT

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ウガリット  Ugarit
http://ameblo.jp/lizabstract/entry-11532559590.html




シリアのウガリット遺跡の前で
閉館の事実を知った私は、
中に入れないながらも周りをしばらく見てまわり

石の門を写真に収めて振り返ると、
そこには 高くそびえた花の塔・・・



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スゴイ仕立てだ。
一体なんの花かと近づいてよく見てみたら・・・







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なんと朝顔だったのです。



朝顔もアラブ人が仕立てると随分
変わった様子になるものだと感心いたしました。


以前 国立歴史民俗博物館で 「渡来植物」の
展示を観たときに 朝顔の原産地はアフリカであると
知り、少し意外だと思った。

朝顔の原種は青いのだと、
そのときの展示で知った。


先日動画サイトで知ったのだけれど、
シリアが世界で唯一GM(遺伝子組み換え)を
受け入れていない国なのだそうだ。





この炎天下にこれだけ咲き誇っている朝顔を
みると、やはりシリアの朝顔は強靭な花である。


少し調べてみたら、琉球朝顔 と言う
宿根アサガオに似ていた。
色も最近流行りのヘブンリーブルー(Heavenly Blue)
とは違った様子だ。


宿根ならばこの大胆な仕立ても納得が行く。


オーシャンブルー(琉球朝顔)
http://sodatekata.net/flowers/page/511.html






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周辺の花をみたりうろうろしていたら
遺跡の前の小さな商店から、
お爺さんに呼びかけられる。



元々アラビア語がすごくよく判るわけでも
ないのだけれど、特に私にとって
聞きなれていない、ラタキアの発音は聞き取りにくい。


どこの国から来たの?
「日本からよ」
どこに泊まってるの?
名前はなんて言うの?






お爺さんは短い質問をいくつかしたら
「まぁここに座って
今お茶を入れてあげるから。」と
外に出ている日陰の椅子を薦めてくれて、
(その日は遺跡が閉まっているのでお店も
お休みのよう。)

家の中の多分奥さんに
「おーい お茶!」みたいに叫ぶ。




しばらくすると家の中から
女の人がガラスのカップに紅茶を入れて
持ってきてくれた。



ダマスカスなどの観光地以外では、
シリアの人はちょっと顔を見ただけで
お茶をご馳走してくれる。

外人が珍しい 話してみたい。と言うのが
あるようだ。
それにアラブ人は旅人を大切にする。
旅人が来て三日は絶対にお金を出させないで
もてなす。とか
旅の目的も聞いてはいけない。とか言う話も聞いた。



そして本当に、小さい商店で買い物をしても
シャーイ(お茶)をご馳走してくれるし、
タクシーに乗って「料金はいくら?」と聞いても
「お金?いらないよ」と言われた事もある。




友人に電話したいから
電話を貸してと頼む為に
街のフレッシュ・ジュース屋さんに入って
ジュースと軽い食事をして、電話を借りて
お代を払おうとしても、
「お金はいらない」と言われた事すらある。


シリアの人は、親切で素朴だ。








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遺跡前のお爺さんとの会話は
自力で知っている単語で会話するのは
もういっぱいいっぱいなので、
腰掛けられた事を幸いに
バッグの中から、「旅の指差しアラビア語」の
本をゴソゴソ出して、
「今日は遺跡が閉まっていて、とても残念」
とか、お爺さんに言うと
お爺さんは、「明日またおいでよ」


これから どうするんだい?

レバノンに行って またシリアに戻ってきて
そして、エジプトに行くのよ。





お爺さんは私が答えた事を
そばに立っている女の人に、
「トルコに行ってきたらしいぞ」とか
「これからレバノンに行くんだって」とか
「ラタキアのホテルにとまってて
昨日ついたんだ」とか・・・通訳しているのだけれど、
別に曲りなりにも私もアラビア語単語の羅列作戦で
話しているし、そのお爺さんが英語で話しているわけでも
全くないところが面白い。





甘くて熱いお茶をご馳走になり
また炎天下に出る元気と覚悟が出来た私は
お爺さんにお礼を言って出発♬


さて、ラタキアまでの帰りのバスは無く
バスが通って来た道を通って行けば
運が良ければ途中でバスに乗れるかも
しれません。



容赦なく照りつける太陽の下
ほとんど人影もなく。



私はさっきバスで来た道を

徒歩で戻る方向に歩き始めた。





旅のつづきはまた・・・♬





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