今回は、風邪で寝込んでいる間に見た日本のドラマ「この世界の片隅に」について。

 

 

なんとなく見始めたら面白くて、6話全部、一気に見てしましました。特に、小姑役の尾野真千子さんと、ご近所さん役の伊藤沙莉さんの演技が素敵!爆  笑ドキドキ

 

 

このドラマを見て、昔のお嫁さんって大変だったんだな・・・とつくづく思いました。

 

 

嫁入りする=相手の家に仕える、という感覚ですよね。

 

 

夫、義父母の言うことに、はいと従う。

 

 

家事は全て引き受ける。

家電なんてないから、水汲み、湯沸かし、洗濯、料理、裁縫・・・全ての家事は手作業、一日中、休む暇などありません。しかも、家によってやり方があるので、全て義母に教わらなければならない。自分のやり方を通すことはできません。

 

 

ご近所さんとも上手に付き合っていかなければならない。

 

 

いつ実家に帰省できるか分からない。交通網も今ほど発達していないから、嫁ぎ先が同じ県内だとしてもすごく遠く感じる。

 

 

男の子を生むことが使命。女の子が生まれたら、男の子が生まれるまで生み続ける。

 

 

などなど・・・

 

 

当時、若い身空で、よその家庭に嫁入りするのは、さぞ怖かっただろうなと思います。

 

 

同時に、女性に学歴なんて必要ないのがよくわかります。若く、健康で、働き産めることが何より大事・・・。

 

 

今では結婚に対する感覚もだいぶ変わってきている一方で、やっぱり「女性が男性の家に入る」という感覚は依然としてありますよね。夫の実家に行ったら、お嫁さんが率先して家のことを手伝う、なんていうこともあると思います。現代の、女性にとっての結婚は、このドラマのような「嫁たるものは・・・」の延長線上にあるんだな、と感じました。

 

 

 

 

私がカナダに嫁いでびっくりしたこと、3つ挙げます。

 

 

1・夫にご飯を作らなくてよい。それぞれが好きなものを作って食べる。

 


2・家事が少ない(あまりやらない)。タオル毎日取り替えない、食器洗わない(食洗機使用)、洗濯物干さなくてよい(乾燥機使用)。

 

 

3・夫の実家で、何も手伝わなくてよい。料理も掃除も、義父母がやってくれる。

 

 

嫁としての義務はほとんどないと言えます(汗)

 

 

カナダに来て最初の2ヶ月は義父母と同居していたのですが、

 

 

義母に「何か手伝いましょうか?」と言ったら、

 

 

「うーん・・・やりたければやればよい」という返事。

 

 

それを日本の母に言ったら、「それは試されているのよ!毎日風呂掃除でもしなさい!」と、焦る母。

 

 

「でもさ、もし本当に毎日風呂掃除をしようものなら、『やめて!そんなことしなくていいのよ!』って言われそうなんだよねー」と言うと、非常に戸惑っていました。

 

 

そもそも、義母、ごくたまにしか掃除しないですし・・・(汗)

 

 

お料理も、手伝ったほうがいいかなと思って、一度和風のチキンウイングを作ったら、誰も食べませんでした。なんで!!!!?

 

 

やっぱり、いつも食べているものを食べたいということなのでしょうね。それは、自分もそうです。
なので、家族のために料理するのはやめました。また、のちに義父の料理を食べるのをやめ、自分の食事は自分で作るようにしました。

 

 

ちなみに、照り焼きチキンや餃子はカナダ人にも好評でした。ただ、好奇心旺盛な舌を持っている人もいれば、保守的な人もいますので、和食を受け入れられるかどうかは人それぞれだと思います。

 

 

書き出せばキリがないのですが、山あり谷ありの夫家族との付き合いで学んだ、カナダで夫や夫の家族とうまくやるコツ。

 

 

言いたいことはその場で言うべし。

 

 

これに尽きます!!!

 

 

日本人は対立を避けますので、カチンと来たり嫌な思いをしても、何も言わずに胸にしまいがち。

 

 

それで、後になって溜め込んだものが一気に爆発してしまいますドンッドンッ

 

 

私もまさにこれで夫の家族と大ゲンカになった過去があります(汗)

また、何人ものカナダ人男性が、日本人の奥さんのこの点をこぼしているのを聞いたことがあります。「急に怒り出す」とかね。

 

 

でも、カナダ人には「どうして今頃になって言うの?」と不思議がられてしまうのです。以前は、そんなに不思議がられるなんて、こちらが不思議でした。

 

 

私の印象ですが、カナダ人はお互いに気持ちを素直に伝えあいます。他人の表情や気分にとても敏感です。相手に「どうしてそんな表情をするの?」と聞いたり、「あの人、今日は落ち込んでいるな」と察知したり。それが理由でしょうか、カナダではマスク姿は表情が見えないので怖がられてしまいます。

 

 

あと、対立を恐れません。気に入らないことがあれば口にしますし、喧嘩になったりもします。でも、最後には必ず仲直りの握手をするのです。喧嘩を長引かせません。

 

 

日本人の私からすると、まず、ネガティブなことを口に出したくない、自分の弱さをさらけ出したくない、相手を嫌な気持ちにさせたくない、などと思ってしまいます。ましてや言い争いなんて絶対に避けたい・・・基本的にはこういう態度ですが、カナダに6年住んでいる間に、自分のメンタリティーや言動もカナダ人に合わせて少しずつ変わってきているところもあります。

 

 

カナダ人のメンタリティーもいいなと思うのです。人間、誰しも間違いを犯すこともあるし、苦い経験、複雑な感情を持っています。そんな人間の持つさまざまな面を、隠したり避けたりせずに、素直に認め、さらけ出したり、受け入れたりするのです。正直だし、人間らしいし、現実をちゃんと見ているという感じがします。

 

 

なので、日本人みたいに感情を押し殺すと、カナダ人とはうまくいかない気がします。口に出さないと、誰も日本人のように他人に気を使って行動することはあまりしないので、自分が損するばかりというか。結婚生活はもちろん、職場の人間関係もそんな感じ。東アジアの人たちはポライトなので、気に入らないことがあってもなかなか言わなかったりするのですが、カナダ人は思ったことをその場ですぐに言います。言いたいことをすぐに言えば、本人のストレスが溜まらないのはもちろんですが、周りの人もその方がやりやすいのです。「この人は今こう思っているんだな」とお互いに分かった方が。

 

 

カナダで、言葉の壁以外でいちばん難しいのは、そこかなぁ。でも、慣れるとそれが快適になるかもしれません(笑)

 

 

まとめると、

 

 

家事労働は(そんなに)しなくてもいいので、仲良くすること。そのためには、気持ちをはっきり伝えること。

 

 

でしょうか。

 

 

「この世界の片隅に」の嫁生活とは正反対ですね。

 

 

あくまで私の場合ですので、他のカップルの場合は分かりませんが、ご参考までに!