ぺレス警部4作目。

ぺレス警部の故郷のフェア島を婚約者のフランと訪れている間に

有名な鳥の研究家の女性が殺される。この女性は複雑な生い立ちで

男性遍歴がものすごい。なんとぺレス警部の父親までもがこの女性と

関係を持っていた(という設定)。またまた身内にも関係者が出ることに。

それだけでなく、今回は婚約者まで殺されてしまうという悲惨な結末。

どうして作者はこのように周りの人を次々と巻き込んでいくのか。

せっかく幸せになれそうな二人だったのに、随分とあっけない終わり方

だ。この先の話でぺレス警部は徐々に心の傷から回復していくようなので

まあ、何とか話は続いていくが、それにしても唐突な気がする。

 今回は他の人が先に見つけた新種の鳥を自分の手柄にしてしまった

せいで恨みを買って起きた殺人。それを知ってしまった料理のうまい

独身の女性も殺されてしまう。それにしてもフランは死んでほしく

なかった。生き生きとした闊達な女性で、ぺレスともよく合っている

ように思えただけに残念だ。娘のキャシーをぺレスが育てていくことに

なるが、ほんの一年?くらいつきあった女性の子供を男手ひとつで

育てていくぺレスも人が良いなと思う。ぺレスは孤独で優しい人なので、

自分に寄り添う人を放っておけないのだろう。

 我が敬愛するアガサクリスティーの本では、事件も犯人もポアロや

ミスマープルの外にあり、客観的な推理が楽しめる。ぺレス警部の

3作目と4作目はもろに身近の人が巻き込まれる事件で、感情が

生々しかった。