イタリア出張後記3

昨日までは、日本の多くのお客様が

家具店スタッフの言いなりに
価格重視でインテリア品を購入してしまった結果

何処にでもある没個性的なインテリアになってしまい
本来のコーディネートが出来ていない、

そんなお話をさせて頂きました。


では、日本のお客様はセンスがないのでしょうか？
或いは、新しいお家、お部屋に住むのに
何もご希望のイメージをされていないのでしょうか


そんなはずはありません。


私どもの取り扱うクラシックのみならず、
和風、エスニック、モダン、カントリー、コロニアル、
北欧スタイルに、マテリアルスタイル・・

沢山のインテリア情報が雑誌を賑わせていますし
そうした情報に憧れを抱いているお客様は
沢山いらっしゃいます。


にもかかわらず、そうした憧れのインテリア、
ご自身がイメージされる雰囲気のお部屋作りを

他人が見たらどうか、
お友達が見たら変と言うのではないか

そんな保守的思考に邪魔されて、実行できないのです。


結果、家具店の店員が奨めるがままに、
同じメーカーの同じ色のものを並べて、
安心してしまう・・

それは見事に、家具店とメーカーの策略に嵌まっている
だけのことであり、おそらく接客した店員は
一番初心者の、もっともインテリアを勉強していない
スタッフであったことでしょう・・・

そうしてまた、安く買えたと言う言い訳を背景に、
妥協のインテリアに囲まれて暮らすことになってしまうのです。

はっきり言います。

お値段以上の価値のある家具は、この世の中にありません。

それは、店員のセールストークとお客様の妥協の中にしかありません。


そんな画一的で閉鎖的で没個性なインテリアを
安く買えたという一点を根拠に満足してしまっている・・

これが日本のインテリアの現状であり
美的感覚を磨かずとも接客している家具店の現状なのです。

形もサイズもバラバラなのに統一感のある額絵たち


こんな状況は、残念ながら、私どもが開店した20年強前から
あまり変わっていません。

いや、平成の不況の中で、没個性的で価格と機能だけを
前面に押し出した、コスト重視の家具が蔓延したせいで

その傾向はより強くなっているといっても良いかもしれません。

バロックの黒いチェスト＆シルバーのミラーでセミモダンに


そこで、皆様にアドバイスです。


弊店はヨーロッパクラシック家具、インテリアを取り扱いますが
もちろん、モダンでも良いし、エスニックや和風でも良いし
その折衷であればもっと素敵かもしれないと思いますが

今一度、お客様のお好きな本当に住みたいお部屋空間を
良く考えて、強くイメージしてください。

エントリーモデルでも配置によって上級グレードに見えます。


そして場合によっては、高価な家具からではなく、
小物だけれど、しっかりご自身のセンスと
イメージを大切にされたインテリア品からお部屋に
取り入れてみてください。

どうですか、お持ちのもの、既存の家具との相性は？
意外とマッチしませんか？

或いは、ミスマッチとしたらそのギャップが楽しくないですか？

本物の風格こそ、お値段以上です。



そうです、時にはインテリア雑誌を眺めるだけでなく

そうしたご希望の空間を実際に体感し、
そうしてこだわりのものを、ご自身のセンスに沿って
集め、入れ替えていくことで

お隣のお家を尋ねたら同じ家具だった、といった笑い話が
現実にならないようなお部屋作りを目指してほしいと思います。



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