9/7『マリーゴールド』@梅田芸術劇場CDC | げんばえにっき。

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つれづれなるままに。

千秋楽も終わったし、
もう感想文を書いていいでしょう、ということで。

金曜日の話ですが。
『TRUMP』シリーズ第5弾の、
『マリーゴールド』を観に梅劇へ行ってきました。

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あの(そこは観る前からわかってる)クッソ重い話を、
2時間半、ノンストップで。
いろいろとしんどい劇である(もう慣れてきたけども)

構成員の9割を女性が占める行列を潜り抜け、
グッズ売り場でパンフレットを購入。
話題だった『ソフィ戯曲集』は、自分の少し前で完売。
そう、鈍器として使えるアレ。

※戯曲集の使い方

役者さんの無駄遣い(笑)

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中に入ると、どでかい看板がお出迎え。
女性たちの人垣を掻き分け、撮影に興じる必死な僕。
すんません。
20列から心の中で叫びます。

めいめーーーーい!(開演の合図)

あらすじ

簡単に言うと、
『LILIUM』に登場する"マリーゴールド"が、
"マリーゴールド"になる前のお話。

むかーしむかし、あるところに、
人間で小説家の母親と、ダンピールの娘が暮らしていました。
迫害、蔑視、過保護、閉塞、嫉妬と嫉妬と嫉妬。
等々の、不穏なエトセトラに取り巻かれながら。
そこに、"ファルス"と"ウル"というヴァンプ達がやってきたのをキッカケに、
すったもんだで等々エトセトラが爆発しまして、
娘は最悪の形で親離れをし、"ファルス"達と行動を共にするのでした...
って場面は無かったか。
で、そこから『二輪咲き』の某シーンに直結するわけですね。

感想

一言。

これはひどい。

長い時を超えた、ドギツイ因果が楽しいシリーズだけど、
今回の作品は、因もヒドけりゃ、果もヒドい。
大部分を占めるネガティブな部分も、
ごく僅かなポジティブな部分も、
全てが余さず『LILIUM』での彼女の悲惨な死に繋がる要因であると思うと、
(それ、ほとんどファルスのせいなんだけど)
まあ不憫でならないですよ、希望(ガーベラ)ちゃん...もとい、

絶望(マリーゴールド)ちゃん。

オカンはわかる。我は守護者なり。だいぶ強情だけど。
オカン妹もわかる。設定上、年齢差がある姉妹らしいから、
姪とは言え、愛情を奪った者を憎むのは仕方ない。
コリウスさんもわかる。
本音との葛藤はあっても、コイツはただのガチ恋一途。
親父もまあ...わかる。元を辿れば全部コイツのせいだけど。
劇中の世界にオ○モトは無いだろうし。ドンマイ←

が、

ファルスさんはヒドい。特に【守る気の無い約束】が。
『LILIUM』の再演があったら、客席からモノ投げられるぞお前。
後ろのお姉さんなんか、ずっと曇った声で嗚咽してるじゃねえか。
この女泣かせ(褒め言葉カモシレナイ)

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★LILIUM再登場人物
シルベチカ、竜胆、紫蘭、キャメリアが登場。
とは言え、もちろんキャストは違う人達なのですが、
遠目で「おや?」と思う程度には、外見やキャラの形は寄せられていて、
それはちょっと嬉しかったんですよ、ODAちゃん。

★LILIUMに絡むセリフ
マリーゴールドが、ファルスと出会った時に掛けた言葉が、
マリーゴールドが、最期にファルスに掛けた言葉と同じだったのは象徴的でしたが。
そういったネタがふんだんに散りばめられていました。
次の日に『LILIUM』の映像を観直したけど、発見が増えて面白かったです。

★ウルって誰?
ソフィの相棒(ツッコミ役)として、ずっと一緒にいる"ウル"。
ウルという人物は、ソフィが不老不死になった"2800年前"に死んでいるので、
「じゃあコイツは一体誰やねん?」というのが、
意外と緩慢で素直な展開だった前半部では、最大の関心事だったのですが。
キャメリアかいw
彼は彼で、ソフィからかなり不憫な扱いを受けていたけど、
君、意外と武闘派だったのね。かななんが演じてた時とは別人の様に。

★妹さん
個人的に良かったなと思うのが、オカンの妹さん。
前回のダリちゃんの嫁が、今回のダリちゃんの妹を演じたわけです←
嫉妬という、わかりやすい感情が軸になっている役とは言え、
存在感が主役級でしたね。歌も良かったし。
姉妹喧嘩の歌なんか、熱さが噛み合う絡み方をするな...と思ったら、
あの"姉妹"って、数年前の宝塚雪組トップコンビだったのね。
帰ってからパンフ見て、気付いて腑に落ちた(遅

★めいめい
深淵の闇を背負う、めいめいは最高っすね。
奈落に突き落される直前の『希望の歌』は特に良かったっす。
明暗の隈取りの仕方が好きです、めいめい。
歌もダンスも方法が違うだけで、全て演技の一種である事に気付かせてくれた子なので、これからの活躍も祈りたいですね。
『るろ剣』に行くかどうかは別の話だけど←

時間軸が『LILIUM』に近い分だけ、
我々『LILIUM』族には、衝撃の多い内容で面白かったです。