グランギニョル。 | げんばえにっき。

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つれづれなるままに。

ストーリーの話もしているのでヨロシク。

さて、劇作家・末満健一氏が展開する『TRUMP』シリーズの第4弾、
(短編『二輪咲き』の扱いが難しいけど、とりあえず除いてみる)
『グランギニョル』を観に行ってきました。梅劇おはつ。

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上演時間2時間オーバーにして休憩なし。
演者さんにとってもタフなお芝居である。

今回は田村めいめいも出演しているので、
自分たちの様な『LILIUM』流れのハロヲタがもう少し居ると思ったけど、
入場前も入場後も、9割以上が女性客で。
『黒執事』とか『弱虫ペダル』とか『テニスの王子様』とか、
若手の俳優さんを使った演劇、最近かなり話題になってますからね。
逆サイドに緑シャツの兄ちゃんを見つけた時、安心すらしてしまった(笑)

後ろのお姉様たちが、田村めいめいとかハロプロの話をしていたので、
「お?」と聞き耳を立てていたら(←行儀が悪いな)、
どちらかと言えば、"そっちのジャンル"の方に造詣の深い方々の様で。
『LILIUM』で取り込まれたメンバーもいるけど、
『LILIUM』でハロに取り込めた層も確実にいるんだな、と。
某氏の言う「諸刃の剣」の意味を考えつつ、開演を迎えます。

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パンフ買えたやで。
封筒の中には、死ぬほどネタバレを含んだ人物相関図シールが入っていて、
観劇後に貼れば、パンフがより作品として楽しめるようになるもの。


面白かったですねー。
面白かったけど、
楽しい気分にはならないですねー(いつも通り)

『TRUMP』との繋がりが強い作品ですが、
『LILIUM』との繋がりもあり。
(『SPECTER』観とけばよかった案件は、むしろパンフの短編の方が強い)
今後、どう展開していくのか、楽しみですね←年表を見ながら

主人公の親父が、昔、異教徒を弾圧する指揮を取っていて、
その残党やら遺族やらが、主人公の一族に復讐を仕掛けて、
「ライバル」やら「楽しい仲間たち」やらと共に、立ち向かうお話。
まあ、死にます。次々続々。
華やかに登場して、印象を残したキャラが、バッタバタと。

嫁があまりにデキた人間なので、敵にならないかなーとか(ひどい)
思ってたら、ある意味で当たっていたり、
某部下に"こちら側への"覚醒の気配が無いまま、一旦解決に向かったから、
ああコイツか...と、フライング気味に仰け反ったりしましたが。

「実父」に呪いを込めたイニシアチブを掛けられていた赤子に、
「養父」が願いを込めたイニシアチブを掛けたラストが、
そこだけ切り取れば、あのド悲劇の中の唯一の希望だったりするんだけど、
『TRUMP』を観てる人間にとっては、
その赤子が結局、実父の呪い通りに絶望に塗れて死んだのを知ってる訳で、
余分にドンヨリしたお土産を持ち帰ることになった、と。
これは「あんたヒドい」ってスタッフさん達に言われるわ、末満氏(笑)

まあ、他の連中は(上司とか瀕死の嫁とか)イニシアチブが解けたのに、
なぜウルは解けていないのか、という疑問もありますけどね。
呪いに関係なく、只々ダンピールの宿命で「ああなった」のかもだけど。

師匠と犬(笑)のコンビは、清涼剤という意味でも良かったですが、
個人的にはミスター・煮え切らない鬱屈野郎のゲルハルトが最高でした。
闇の多さと深さを後から知っての、キャラへの納得感が。

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田村めいめい、頑張ってましたよ。
歌はもちろんのこと、ゲームキャラみたいにコミカルな動きの殺陣とか。
良い場面で、マリーゴールドの歌がBGMとして使われた時は少し感動したな。
マリーゴールドの「繭期」と「最期」を思い返して、涙引っ込んだけど。
繋がりが見えるほど、救いの無さを愉しめるな、この話。

主人公は気の毒である。
『TRUMP』の「某パパリン」と全くキャラが繋がらないのは、
例のヤクが残ってるのか、この事件でキレたのか、と思うほど気の毒である←
でも一番気の毒なのは「加齢の兆候が見られる、不死のヴァンプ」かな、と。

等々。
書き殴って纏めないまま、観劇の感想文としたいと思います。

追記。
スタンディングオベーションの"作法"がワカリマセンでした。