皆さんおはようございます!

整体院「感喜」の金子です!

 

本日は慢性閉塞性肺疾患(COPD)についてお話したいと思います。

まず喫煙やその他の暴露は COPD の大きな原因ですが、栄養要因がこの状態を発症する可能性や臨床経過に影響を与える可能性があります。西洋式の食事と特定の多量栄養素の過剰摂取は、リスクを高める可能性があります。逆に抗酸化物質、果物や野菜などの抗炎症性食品、その他の食物繊維源、特定の微量栄養素、栄養補助食品、トランス脂肪酸などの不健康な脂肪および精製されたな炭水化物の摂取の回避は必要になり以下で詳しくお伝えします。

 

 

 

 栄養学的なアプローチ

 

 

健康的な体重を維持

 

肥満、特に腹部肥満は、肺機能の低下と一般的な呼吸器疾患のリスクの増加に関連しています。カナダの健康調査では、肥満の有病率は、COPD のない患者と比較して、COPD 患者で有意に高いことが分かっています。

 

COPD の肥満患者は、健康体重の個人と比較して、呼吸困難がより顕著であり、全体的な健康状態がより劣っており、体重を減らすと、多くの場合、健康状態が改善されます。ただし、軽度から中等度の疾患を有する肥満 COPD 患者は死亡リスクが高くなりますが、より重度の疾患を有する過体重患者は死亡リスクが低くなるという結果も出ていますが、これはおそらく重度のCOPDの方は消費エネルギーが高くなるため逆に体重が減少して体力が低下してしまうからだと考えられます。

 

 

 

欧米食を避ける

 

動物性製品と精製炭水化物が多い食事パターンは、COPDを発症する2倍以上のリスクと関連しています。動物性食品や精製箪笥化物の摂取量が少ない人は、欧米食をしている人に比べてCOPDのリスクが 45% 低くなります。

Nurses' Health and Health Professionals の研究では、Alternative Healthy Eating Index (AHEI-2010) で最も多くの食品を消費する人は、最も少ない人に比べて COPD のリスクが 30% 以上低下することも分かっています。

 

 

マメ科植物 (豆、エンドウ豆、レンズマメ) の摂取は全身性炎症の軽減効果を通じて、COPD のリスク低下に関連している可能性が示唆されています。植物ベースの食事は、食物繊維と肺機能の改善、呼吸器症状の軽減、COPD のリスク低下の可能性があります。

 

 

 

加工肉を避ける

 

いくつかの研究では、加工肉の消費と COPD のリスクとの関連性が報告されています。べつの研究では、加工肉を最も多く食べている COPD 患者は、最も少ない量を食べている患者と比較して、再入院のリスクが2 倍高いことが分かっています。

食事中の亜硝酸塩は、気道の炎症プロセスを増幅するニトロソ化ストレスを引き起こすことによりCOPDの原因である可能性があります。また、肉に含まれる終末糖化産物 (AGEs) も COPD の潜在的な原因です。

 

AGEs は、コントロールと比較して COPD 患者の肺で上昇し、COPD リスクと COPD 増悪に関連する炎症の同じバイオマーカーを増加させCOPDの状態の悪化に関連しています。

 

 

 

果物、野菜、お茶の摂取

 

いくつかの疫学研究は、COPD 予防における果物と野菜の役割を示唆しています。ある研究では、果物と野菜の摂取量を大幅に増やした COPD 患者のグループと、通常の摂取量を維持した対照グループを比較しました。介入群は、FEV 1の減少を示した対照群と比較して、FEV 1の予測パーセンテージの年間増加を示し呼吸機能改善が見られました。

 

COPD のリスクは、血清ビタミン A のレベルが低下するにつれて増加し、NHANES III データは、いくつかのカロテノイド (およびビタミン C) の摂取が多いとCOPD 死亡率が減少することが分かっています。

 

ベースラインから約 3.5 オンス/日の果物摂取量の増加は、20 年以上追跡した COPD 患者の死亡リスクが 24% 低いことに関連しています。

 

 

緑茶には抗酸化作用と抗炎症作用があります。肺がんや 2 型糖尿病のリスクを軽減します。2008 年から 2015 年にかけて行われた 13,750 人の参加者による研究では、緑茶の摂取量と COPD のリスクが調査されました。この研究では、緑茶を 1 日 2 回以上摂取すると COPD リスクが低下することがわかりました。しかし、緑茶は栽培が難しく、栽培過程で農薬をまくことがほとんどです。できれば無農薬で栽培されたものを飲んでください。

 

 

 

ビタミンEの補給

 

COPD 患者と健常者を比較した研究では、血漿中および末梢骨格筋中の α-トコフェロール(ビタミンE)のレベルが低いことが報告されています。COPD グループでは、ビタミン E の血中濃度が高いほど、呼吸器疾患による死亡リスクが低くなります。女性の健康調査では、ビタミン E サプリメント (1 日 600 IU を 10 年間) を摂取した人は、そうでない人と比べて呼吸器疾患のリスクが 10% 低くなりました。

 

 

ビタミンDの補給

 

低ビタミン D 症は COPD を発症する危険因子です。不足している患者への補給は、ベースラインの 25-ヒドロキシビタミン D レベルが 50 nmol/L 未満の COPD 患者において、気道筋を強化し、中等度から重度の COPD 増悪の発生率を低下させることがわかっています。

 

 

N-アセチルシステイン補給

 

N-アセチルシステインは、粘液溶解、抗酸化、および抗炎症特性を備えた栄養補助食品であり、1 日 2 回 600 mg の用量で摂取すると、COPD の増悪の回数が減少することが分かっています。

 

本日はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました!