前回、映画『アウトロー』について書いた時に、
「このシーンを見たいがためにDVDを買った。」
みたいなことを書きましたが、今回紹介する映画『7つの贈り物(原題Seven Pounds)』も、たまたま旅行帰りのバスの中で見たシーンが面白くて、DVDを買ってしまった作品です。
Will Smithが演じた「ベン」と名乗る税務署員は、ある出来事があって以来、自分の臓器を提供するに値する人物を捜しています。そうする中で、心臓病を患う女性エミリーの存在を知り、彼女との交流を深めていきます。
以下で紹介する会話は、心臓発作で入院していたエミリーが退院して家に戻る時に、ベンの運転する車の中で交わされたものです。知り合って間もないベンに、エミリーはいろいろと質問をします。
Emily :Ben?
Ben :Yes.
Emily : I know I'm the girl with the broken wing.
But who are you?
Ben : Who am I?
I'm your friendly neighborhood tax collector. Ben.
Emily : Where the hell did you come from?
Emily : Where the hell did you come from?
Ben : I grew up in Oakland.
Emily : Literally. Okay.
Where did you go to college?
Where did you go to college?
Ben : As far from Oakland as possible.
Massachusetts Institute of Technology.
How about you?
Emily : UCLA. You went to MIT? Like, the MIT?
Ben : Oh, and now you're wondering how I wound up as a lowly
tax collector.
Emily : Absolutely.
Ben : I sort of stumbled into this job.
Emily : That's a big stumble. What from?
Ben : I always wanted to be an engineer.
Emily : An engineer. Wow. What kind?
Ben : The kind that sent people to the moon.
Emily : Really?
Ben : Yes. Uh...I don't wanna talk about me anymore.
Emily : That's too bad, because you're very interesting.
エミリー: ベン。
ベン :なんだい。
エミリー:私は翼の折れた女の子だと分かっているけど、
あなたは何者なの?
ベン :何者かって?君に親切な地域徴税係の、ベンさ。
エミリー:どこから来たの?
ベン :育ちはオークランドだよ。
エミリー:文字通りのお答えね。まあいいわ。
大学はどこ?
ベン :オークランドからは、これ以上ないほど離れたところ。
マサチューセッツ工科大学だよ。君は?
エミリー:UCLA。MITに行ったの?ええと・・・あのMITに?
ベン :なぜ徴税官なんかに落ちぶれたのかって思っている
んだろ?
エミリー:その通り。
ベン :まあ、つまずいて行き着いた先なんだよ。
エミリー:大きなつまずきね。元は何を?
ベン :ずっと、エンジニアになりたかったんだ。
エミリー:エンジニアね、へえ、どんな種類の?
ベン :人類を月へ送り込んだようなやつだよ。
エミリー:本当?
ベン :うん。ねえ、これ以上は自分のことを話したくない。
エミリー:それは残念。だって、あなた興味深い人だから。
次回以降、上の対話の中で使われた表現のいくつかについて説明したいと思います。まずは、"Where did you go to college?"です。
つづく
補足:この映画、最初のうちは場面と場面のつながりが見えづらく、最後の方になると全体像が分かるように作られています。設定にやや無理があり、現実にはあり得ない点を指摘したサイトが存在する理由も分かります。