221208 mutek jp day2 @streamhall
Luna Woelle & Risako Nakamura & tibslc - supported by NEWVIEW CYPHER
舞踏ぽいアクト。
グリッチ的idmをベースとしたアンビエントなBGMに断片的な映像があってその映像を端的に説明する短文が載っている。
その映像を後ろにちょっとした舞踏をする。
映像に映される短文はアクト全体を通してストーリーになっているがそれには特に面白くない。
全体の雰囲気はその面白くない音楽に引っ張られて微妙な感じになっているが音楽自体はおそらく単体として聴くなら割といい感じだった気がする。
思うに、言葉>映像>音楽 の順番で意識は向かうのだがこのアクトでその言葉の部分がなり微妙な感じで、いっそ文章なしでやった方が作品として面白かったんじゃないかという気がする。
Reo Anzai & Santa Naruse
糞。
一般に公開されてるAI技術にオレ追いつきましたよ!みたいなどうでもいい主張をそのままアクトにしたような映像とまとまりの一切が欠落したなんとなく作られた感がパナイ音楽がコラボした感じの作品であまりにもつまらないので途中で退出した。
このアクトを見て「MUTEKつまんねえな」と思って帰った人がいるかもしれない。
当方もこのアクトを見て「MUTEKの平日枠は基本的に捨て枠なのか?」と感じたほど。
MUTEKはもうちょっと人選を真面目にやったほうがいいと思う。
大学のサークルでこれをやるなら微妙に面白いアーティストという地位を得られる可能性が微粒子レベルで存在する。
Montreal Life Support & Woulg
テクノっぽいリズムにチェロ3台を機械で演奏するアクト。
まあまあかっこいいのだが常時雰囲気が同じなので途中で飽きる。
機械演奏ってあんまりやる人がいないので新鮮で面白くはあった。
Myriam Bleau
ベストアクト。
このアーティストはMUTEK jpの半ば常連でいつもは縄を回したり円盤を回したり釣られた球体を揺らしたりするなどビジュアル要素の強い飛び道具的なライヴをする人なのだが、今回はVJと音楽のド直球のA/V liveだった。
フロアを揺らす轟音とともにアブストラクトな映像が現れて揺れる。
映像は多分、単体で見ても面白くない。しかしこの音と合わさることで没入感のヤバい演出が出現する。
映像の内容は手描きアニメーションをデジタルで表現したようなものだったり厚みのある箱が滑らかに削られたり現れたりするものだったり暗闇の奥から扉のようなビルのようなものが青く光って迫ってくるものだったり、要するにアブストラクトなものなのだが音楽も存在感がありながらもアブストラクトなものなので相性が最高にいい。
低音ばかりが鳴らされるのではなくクラフトワークが使いそうな音が乱反射しながらグリッチに鳴らされたりと展開ごとにカラーがしっかり分かれている。
映像もそれに合わせて暗闇に何かが迫ってくる感じだったり雲の浮かぶ空の上からなんかのキューブが徐々に降りてくるなど音とがっちり結びついて謎のリアリティを持って空間を支配する。
平日は捨て枠などではなくこのように超かっこいいアーティストも存在するのだ。
ちょっと前までチケットをフルパスで買ったことを後悔しかけていたがそんなことはない。来てよかった。
Nao TokuiJP
AIでその場で生成されたシーケンスをジョッキーするという新しいタイプのアクト。
当方はこのアーティストを知らなかったのだが2003年くらいにレコードをリリースしているので割と長い人らしい。
しかし2018年くらいまで15年近いブランクがあったりする上に大学で講師をするなどガチの音楽の人ではないっぽい。
グーグルで検索すると右の方に出てくる肩書きには「ミュージシャン、研究者」と書いてあったりする。
研究者っていう肩書きはなんか強いので ミュージシャン<研究者 みたいに見えてしまう。
なのでこの肩書きがある人は要注意だと思ってる。
それはさておきアクト自体はそこそこ面白かった。
喝采はかなり受けていたので好評のようだったが当方にはなんか平面的な音楽に感じられて微妙に面白くなかった。
事前にAIと言われていたことと当方がAI作品に懐疑的だからそう感じた可能性はある。
VJ映像はAIを駆使したもので、繊維をモーフィングしたり線の流れとか雲を人の形にしたりで音楽よりもそっちの方が面白かった。
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