アンダーワールドが数年ぶりに来日するというのでもちろん行ってきた。

 

前座でサカナクションがいたがそこは割とどうでもいい。

嫌いではないが特に好きではない。

なのでサカナクションのライヴどんなんだったの!?と興味を働かせてここに辿り着いてしまった人はすぐに戻るボタンを押すといい。

サカナクションが大好きでアンダーワールドを知らない人はサカナクションの方が上とか勘違いしてると思うがそれは完全に間違いだし多分サカナクションのフロントマンである山口一郎氏もそんなことは思っていないだろう。

氏がラジオ番組をやってた時もテクノをよくかけていたので好きなのだろうがテクノの帝王であるアンダーワールドに勝てるわけがない。

今日のライヴを聴いてもそれは顕著に表れていた。

サカナクションは前座なので最初のアクトだったのだが基本的に普通にかっこいいものでそれ以上ではなかった。イントロの曲がかっこよかったが以降はほぼ普通で、だが中盤あたりに妙にかっこいい曲があってその曲だけ他より音圧も低音も曲の構成もクオリティが全然違った。もしかしてあの曲だけunderworld関わってる?

vjは部分的にかっこよかったが他は特に突出してるというか、touchdesigner(リアルタイム向け動画ソフト)のチュートリアルで見たことがある素材をかなり長い尺にわたって使っていたあたりまあまあ微妙だった。

 

で休憩を挟みunderworld。格が違った。

 

もともと座って観るつもりだったのでおそらくスタンディングであろうアリーナ席はやめてバルコニーS席を取った。

がアリーナ席はスタンディングではなく普通に椅子だったのでアリーナS席を取っておけばよかったとさっそく後悔した。

が、underworld開幕0秒で踊り始め座ることはなかったのでマジなんでバルコニー席を取ってしまったのか。

会場である有明ガーデンシアターは初めてきたが音がかなりいい。

agehaとか国際フォーラムの一番いいホールと同等かそれ以上だと思う。

当方のいた席は上側がオープンではなく4階のバルコニー席があるところだったので多少音が良くないはず。

しかしその音が良くないはずの席で音圧をビシビシ感じるくらいだった。

アリーナ席ならもっと音がよかっただろうに。次に観る時はひよらずにアリーナ席を取ろう。ああいう大きい箱でのバルコニー席は結構ステージから遠いのだ。

一曲目は曲名は忘れたが確かセカンドアルバムのdubnobasswithmyheadmanの一曲目で、やや静かなイントロからサカナクションの時とは明らかに違うレベルの音圧でドラムが入ってくる。

あれを聴いたらまあ踊るだろう。椅子が意味を無くしていた。

アンダーワールドの曲は大体知っているが新しいアルバムはまだ聴いていないので未知のアンダーワールドが楽しめた。

知らない曲はどれもすごかった。知ってる曲ももちろんやばい。

dark train,king of snake,cowgirlなど名曲が続く中でなんとpush upstairs をやってくれた。

アンダーワールドのライヴは何度も観ているがこの曲をやっているのは初めてなのでかなり上がる。

他にもたくさん、曲名は忘れたがいろいろと。

そのどれもが異様に濃かった。

一曲一曲が並の大御所アーティストのアンコールくらいの密度感があった。

多分だけど、それは一つ一つの音が分厚く、どのリフも永遠に聴いてられそうなほどかっこいいからなのかなと思った。

ずっと前から不思議だった。アンダーワールドの曲はそれほど音数が多くはなく特殊な音形とかほぼないのになんであんなにかっこいいのか。

もしかしたらだがその理由の一つが音の分厚さなのかもしれない。

アンダーワールドは大体の曲で鋸波(音の種類)の音を使うのだがこれは割と基本波形でどのシンセサイザーでも出せる。

なのでアンダーワールドは音作りにそんなに気を遣っていない、と思っていた。

間違いである。逆にものすごく気を遣っている。

だからあんなに一つ一つの音が刺さってくるのだ。

単に高いシンセを使うだけではあんな音にはならない。多分。そうでなければサカナクションとああまで音の差が出てくるはずがない。

そういう分厚い音で、濃いライヴはラストのbone slippyまで続いた。この曲で締めるのも珍しい。

なのでアンコールでmoanerとかpearls girlとかやるのかと期待していたが箱の都合なのかアンコールはなかった。

chrocodileとかdinasaur adventure3Dとかライヴ映えしそうなのに聴いたことない曲はちょいちょいある。他の国のライヴでやってるのだろうか。

ともあれ今回のアンダーワールドは貫禄が違った。帝王に拝謁した感じ。

アンダーワールド、激ヤバ。

 

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