2018/11/4 mutek tokyo day3

 

三日目

 

初音ミク

あまり興味はなかったのだがせっかく観れるので観てみた。

会場に入ってホール入口からかっこいい音が聞こえてきたので何かと思ったらこの初音ミクの公演だった。

おおっ意外に当たりか?と思ったらなんかいきなりクリプトン(開発した会社)のインタビューになったので興味もすぐに薄れた。

初音ミクはもうそろそろいいんじゃないかということは思ったのだが言うと敵をつくるので言わない。

舞台装置は凝っていて、スクリーンはステージ奥側に一つと左右にそれぞれ一つづつで背景を描き、ステージ中央に置かれた透けるディスプレイで初音ミクが歌っていた。

それを観て面白そうだと思ったのだがやはり初音ミクなのであまり惹かれず。

 

 

ebisu303

一階でやっている初音ミクを後にして7階に行くとmasayoshi fujita というアーティストがライヴをやっていたがピンと来ず。

木琴と弦楽器隊で演奏するというミューテックには珍しいタイプのアーティストだが、詩をインスピの源泉としているせいかおとなしい音楽で、特に面白いとは思えなかったので混雑している空間から脱出した。

 

未来館のステージは一階と七階の2つだけなのでどうしたものかと迷っていると同じ七階に楽器展示スペースがあった。

見ると展示してあるのは主にエイブルトンとエレクトロン。

エイブルトンはともかくエレクトロンはいきなり触っておもしろい楽器ではない。

あれは初級でも若干の熟練度が必要な機材なので展示されたところでどうしろと?

持っている側なら尚さらに触る意味が減ずる。

特にオクタトラックとか展示されてもまず意味があるとも思えない。

そう思っているとライヴが始まった。

yebisu303というアーティストで、ミューテックのラインナップにはなかった気がするし当方も初めて聞く名だった。

そのyebisu303がエレクトロンの機材を使ってライヴをやるという。

机上に並んでいるのはエレクトロンのメイン機材の3機種、それとパイオニアの機材があった。

パイオニアの機材はエレクトロンの機材より一回り小さいサイズで遠目で確認する限りでは操作部分は4つのユニットに分かれて赤と黄と紫に光っていた。

でもエレクトロンのライヴって言ってるし、このパイオニアの機材はそんなに触らないんだろうな、と思っていたら逆にエレクトロンの機材にはそんなに触らず主にそのパイオニアの機材をいじっていた。

音楽に大きな変化があるときは必ずパイオニアの機材を触っているとき。エレクトロンの機材を買いっぱなしで基本操作をおぼえた後はほぼ放置している当方としてはどう使うかを見たかったのだが、yebisu303氏はエレクトロンの機材を、リアルタイムに音がいじれるシーケンサーぐらいにしか使っておらず、音を足したりパッドを叩いて演奏したりオクタトラックを使い倒すとかそういうのはほぼなかった。音楽としては割と普通だったがドラムンベースのリズムが合ったりして面白い箇所はあった。

 

 

aisha devi

aisha deviは中国のアーティストで、一階の壁を三面使って映像を映していたが内容がアブストラクト過ぎたためかよくおぼえていない。

プロジェクターの発する光はきれいだったが投影された映像にはいまいち惹かれなかった。

音も特に刺さるものはなく、イントロ部分として使えそうな壮大な感じを延々と続けるので結果として壮大なだけで中身の無い音になっていた。

更に音が大きすぎる上に割れているので後ろの方にいても耳が痛くなる。

早々に立ち去った。

 

 

nonotak

池田亮司の系譜を組むアーティスト。

主に低音サイン波とホワイトノイズを用いたインダストリアルテクノ的なIDM。

サイン波とホワイトノイズ以外にも徐々にシンセらしい音も混ぜてきて盛り上げてくる。

映像も池田亮司に近く、白と黒のみを用いてモアレやら塗りつぶしやらで音楽とほぼ完璧に同期して見せる。

 

ノノタックは一度モントリオールで観ているので今回は2回め。内容もほぼ同じ。

最初は観たことを忘れていて、なんか既視感が、、、デジャビュってやつ?と思っていたのだが実際にすでに観ていたので事実としてデジャビュ(deja (- already )vu (seen))だった。

かといって観なくていい公演かと言うとそんな事はもちろんない。

何度か観たいと思わせるくらいには良かった。

モントリオールでの公演との比較に関して、使用している映像と音楽はほぼ同じだったが見せ方が違っていた。

モントリオールの場合は映像をsat sphereという球状のスクリーンに投影しそれを観客は寝転がって見るスタイルでありアーティストの姿は見えなかったが、今回は普通の平面スクリーンをバックに演者の二人が演奏するというスタイルだった。

どちらがいいということはないと思う。モントリオールだとインスタレーションに近い観方だったがこっちはライヴなので観る気分が違う。

ただ、どちらが好きかと問われるならばモントリオールの公演のほうが好きだと答える。

どの点に於いてかと更に問われるならば視覚に於いてと答える。

眼の前に迫ってくる感じがいくつかあって、そういう立体処理が良かった。

映像はすでに述べたように白黒のみで構成されているがそれでもやり方によって立体が得られるらしい。

しかし一方で今回の公演では同じような映像が用いられていたにもかかわらず違和感がなかった。

あとモントリオールではかからなかったダンス仕様の曲が今回はラストに流れた。

 

 

colleen

pcを使わないハードウェアのアーティスト。

サイン波に似た淡い音色を和音で鳴らしそれにディレイを掛けて空間を作る。

そこに自分の声でヴォーカルを混ぜていく展開の仕方でなんとなくBGMとして聴いていたいような幻惑的な空間を構築していた。

曲のヴァリエーションは少なくて踊れる音でもないのだけれど独特の緊張感で観客を惹きつけていた。

ライヴのやり方も独特だった。

機材はおそらくmoog motherを含むいくつかの機材を使用していたが曲によってセッティングが異なるらしく、一曲終わるごとにパッチングを変えていく。

そしてそのパッチングをおぼえているわけではなく、予め用意された紙に書かれた繋ぎ方を見てセッティングしている。

なので曲間が長く、平均として2分ほどかかる。

通常ならフロアから人がいなくなっても不思議ではないのだが、曲の準備が逆に良い緊張感として作用しているせいかフロアから去る人は少なかった。

 

 

nicola cruz

ミューテックには珍しい割と普通めのテクノ。

が、コンガとかボンゴとかのエスニックなドラムを多く取り入れるあたりが普通のDJとは違っていて、そういうアーティストをトリに持ってくるのはミューテックらしいかも。

クオリティはとても高く、3時間以上のプレイだったとしても全然聴いていられる。

vjも良かった。火の粉が舞うような動きをした大量の赤い粒が画面下から吹き出してくるものだったりそれを変形させたものだったり。

リアルタイムの映像なのか予めレンダリングされた映像を素材として使っているのかはわからなかったがどちらだとしてもループ感はなかったし曲調ともあっていたのでとてもよかった。

モントリオールのミューテックでのトリはアシッドパウリだったしこの日にアシッドパウリは来日していたが、なぜこっちのミューテックでトリをやらないのかというと、もしかしたらアシッドパウリが同じ日にやっている別のフェスに出ているからかもしれない。