2018/5/9
jeremie rhorer ( conductor ) / saint-saens avec orgue / osm
osmとはモントリオールの楽団のこと。ケントナガノという多分日本人の指揮者がレジデントコンダクターというかそんな感じのをやっている。
osmは世界的に名高い楽団らしく、モントリオールがフランス語圏であるためか音楽性はフランス寄りで、しかもフランスよりもフランス的であるという。
当方はプロのオケはほとんど観たことがないが、せっかくモントリオールにいるし行くか、と思い行った。
フランスよりフランス的であるなら観るべき公演はフランスものだろう、と思い探すが目につくのはベートーヴェンやモーツアルトなど。ドイツものも悪くはないけどフランスものがいいな、とさがすとサンサーンスが見つかった。曲目はオルガンのためのシンフォニー。
知らない曲だけどサンサーンス自体そんなに知らないし、osmにしても行くだけ行っとくかみたいな感じだしそれほど期待してはいなかった。
結論から言うと、行ってよかった。超よかった。なんだあれは。
チケットを買ったのが一ヶ月前という割と遅めの時期だったのに前から3番目の真ん中近くというかなりいい席を取れたのだが、そのせいか音の階層がだいぶ分厚く感じた。
左から来たと思うと真ん中に移り、すぐさま右側から聴こえてくる。
とおもえば奥のほうから別の旋律が聴こえてくる。
ドラムのために音の隙間がつくられ鳴ったすぐ後に他の音がかぶさる。
それが数回繰り返されたのが理解できた後で次も同じパターンがくるかと思えば今度はトランペットの長めの音がドラムの代わりに長めになり、その上に別の音がかぶさる。
奥から聞こえる音がメロディを鳴らしたあたりでさっきまで主役だった音が伴奏になり奥では別の楽器が交代でメロディを鳴らされる。
しばらくリズムがわかりやすい部分が続いてそのまま続けるのかと思えば突然テンポが変わる。
主旋律の後ろでは大体別の楽器が伴奏していても、その伴奏していた楽器がいつの間にか主旋律に回っている、とか。
左から主旋律が聴こえたら次は真ん中に移り、真ん中に移った時に左側の旋律部隊は真ん中の旋律部隊のサポートに回る。
主旋律がそうやって繰り返されてから伴奏が抑え気味にあり今度は奥から3番目の旋律部隊が聴こえてくる。
情報量がすごい。
音符の並べ方もそうだが、音の配置、鳴っている場所もいい。
dtm用語をオケに対して使うのはおかしいかもしれないが、あえて使うなら、分離がめちゃめちゃいい。
この音は左から、この音は右から。この音は全体から。
そのためか音の掛け合いがものすごくわかりやすい。
テクノの曲をつくる人のうちでクラシックが割と好きでありながら生では聴いたことがない人は絶対に行ったほうがいい。
軽く眩暈がするほど情報量が多い。もしかしたらosmがすごいだけかもしれないが、それでも行ったほうがいい。
で、ここまで書いたところで体力がつき、すぐに続きを書こうと思っていたのにいつの間にか2週間以上経過していた。
この二日後にライヴァルコンソールという電子音楽のアーティストを観に行ってその感想も書いたのだがこのサンサーンスより先に書き終わっている。
そしてその感想もやはり途中で体力が尽きた感じになっている。公演の内容はあんまりおぼえていない。そりゃそーだ、2週間経ってるもんな。
その事情はこのサンサーンスでも同じなのだが書きたいことはもう既に書いていると思う。読み返していないのでわからないが。
書いていないことといえば公演開始前というかサンサーンス以外のこと。なのであまり問題はないかもしれない。
というのも、サンサーンスの良さの前に他の演目が全て霞んでしまっているからだ。公演の冒頭にオルガン奏者のソロ(デュカスの曲だった気がする)があったのだがあんまり印象に残っていない。
一つだけサンサーンスについて付言がある。
演奏されたのがオルガンのための交響曲でありながらオルガンの存在感が割と雑な感じで終楽章の頭で無理やり主張してる感じがするのでいっそオルガンなくてもいいんじゃない?と思ったことがそれ。
多分パトロンから頼まれてオルガンの曲をつくることになったがサンサーンス自身あまり興味がなかったのか終楽章の頭というかなり目立つ位置で無理やりぶっ混んだだけで、サンサーンス本人としてはオルガンとかそんなに意識しなくていいいつも通りの交響曲として書いたのかなと、そんなことを邪推した。曲自体はとてもいいのでそうだとしても全く問題なし。