洋服を買わなくなった #13-6 | けんた社長のひとりごと(ALS患者の日記)

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2019年3月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の確定診断。それからいろいろありました。これまでのこと。これからのこと。今起きてること。中年おじさんが話します。

洋服を買わなくなった #13-6

ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたのが2019年3月、それから約4年、人生は大きく変わりました。生活のすべてがベットの上になりました。

自分の自宅での療養生活が本格的に始まったのは、会社を休職した時からになりますので、既に2年半弱が経ちました。最初の頃はソファーや椅子、車いすで過ごすことが多かったけれど、病気の進行の四肢麻痺でほとんど身体が動かせなくなると、大半の時間をベットの上で過ごすようになりました。

それに伴い療養生活を過ごす服装も変わりました。

そもそもファッションにこだわりはなく、唯一気にすることといえば、清潔感のある服装を心かけること。

社会人となってからは、仕事の服装で制服着用の職場に勤務したことはなく、スーツにワイシャツ、ネクタイ、革靴が仕事の時の服装でした。

仕事の時以外は、某ファストファッションのシンプルなカラーのカジュアルなものなど、ゆったりとくつろげる服装をしていました。

 

今、生活のすべてがベットの上になり、着てる服装はパジャマ

ここ一年以上、スーツを買うことも着ることもなくなりました。

普段着を着る機会も激減しました。

 

約30年社会人として多くの時間を仕事に割いてきました。仕事の時に着てきた服を着なくなることには、実に多くの思いが押し寄せてくるもんなんですね。定年退職や依願退職のように、予期している場合や自らの意思の場合と違い、病気が理由となると気持ちは複雑です。

 

病気を治して再び、仕事の服を着れる可能性はないと思うと……。

あえて一言で言えば「寂しい」

例えるならば、刀を取り上げられた侍。

 

 

(このブログについては、自分の対応できる範囲の中で書かせていただいております。そのため、自分を含む個人、法人、団体、組織、などの特定につながるような情報は記載しておりません。ご了承ください。そのため、わかりにくい内容になる場合があります。)