「生き方」稲盛和夫著を読んで、大きな夢を描き、日々努力する。
京セラやKDDIの創業者、稲盛和夫さん。
また、組織を小さな集団に分けてそれぞれに経営参加意識を持ってもらうという理論、アメーバ経営の提唱者としても有名です。
その経営手法は多くの経営者の尊敬を集めています。
そんな稲盛和夫さんが経営や人生について書いた本が、「生き方」です。
是非、お正月に読んで欲しい1冊なので、今回はその「生き方」の内容をご紹介します。
【本田宗一郎と稲盛和夫の面白く深いエピソード】
⑥「本田宗一郎と稲盛和夫の面白く深いエピソード」
本田技研工業(通称:ホンダ)の創業者である本田宗一郎と稲盛さんの間にも、面白いエピソードがあります。
ある日、本田宗一郎さんも講師として出るセミナーが開かれるという事で、若く経営に悩んでいた稲盛さんは、大金を払って開催地の有馬温泉に行きました。
そこには多くの経営者がおり、各々温泉に入ったりゆっくりして、本田さんの登場を待っていました。
当日、参加者は温泉に入って浴衣に着替え、大広間に座って、本田さんが来るのを待っていました。
しばらくして本田さんが姿を現しましたが、浜松の工場から直行してきたような油のしみた作業着姿でした。
そして開口一番、こう一喝したのです。
「みなさんは、いったいここへ何しにきたのか。
経営の勉強をしにきたらしいが、そんなことをするひまがあるなら、一刻も早く会社へ帰って仕事をしなさい。
温泉に入って、飲み食いしながら経営が学べるわけがない。
それが証拠に、私はだれからも経営について教わっていない。
そんな男でも会社が経営できるのだから、やることは一つ。
「さっさと会社に戻って仕事に励みなさい。」
と、あの歯切れのいい口調でクソミソにいい、おまけに、「こんな高い参加費払ってくるバカがどこにいる」とまで毒づかれました。
こちらはグウの音も出ない。まったく本田さんのいうとおりなのですから。
まさに本田さんらしいエピソードです。
この経験から素直に学ぶのもまた、稲盛さんらしいです。