Y
私に失うものなんてなかった
大切なもの
守りたいものなんてなかった
ずっと一人で・・なんにもなくて・・
誰もいなくて・・
怖くて怖くて仕方のない夜を
ひとりの寂しい朝を過ごしてきた
“生きる意味”なんてなかった・・
あなたに出会うまで
この世がどれほど素晴らしいのか
生きていることがどれほど素晴らしいのか
全く知らなかった
SNOW
あなたと出会ったあの夜
私は死と生の境界にいた
そんな私をこの世に連れ戻してくれたのは
温かい手のあなただった
東京は初雪
例年よりも多く降り
道路には沢山積っていた
私は路地裏にしゃがみこみ
左腕にカッターで傷を付けた
そして・・意識を失った
最後に感じたのは
温かい誰かの手だった