そうこうしているうちに、3人目の赤ちゃんができた。相変わらずの命中率である。
しかしこちらは3歳、1歳の幼児を抱え毎日必死に生活しているのだ。前妻への養育費や借金返済などもあるので生活は手いっぱいである。
わたしの実家もだんだんと手狭になり、3人目を産む前に引越も考えていた時だった。親戚が暮らしていた家を管理する代わりに家賃は安くしてくれるというのだ。
これはいい話だとDに相談すると実家暮らしに息苦しさを感じていたDは『いいね!引っ越そう』と即決した。
しかしこの引越がDの本当の姿を出すきっかけになったのだ。
親戚の家は狭さのほかにも、山の中にあった為たくさんの虫が出没する古い家だった。
夏は暑く冬は寒い。百足やクモや蟻のパラダイス
手狭な家だけど子供たちと楽しく暮らせたらと楽しみにしていた。Dも第三者がいなくなりのびのびと生活をはじめモラハラにもよりいっそう磨きがかかるのだった
そして、ある事件をきっかけに今までかかっていたストッパーがはずれるのだった。